いつか言ったね、私。


「貴方のために歌いたい」


今も、おんなじ気持ち。混じり気の無い、真っ白な。



だから、だからね。
いつか、私のことが要らなくなったら、言ってね。

「ばいばい」

って。
そしたら、私もちゃあんと返すよ。

「ありがとう、ばいばい」

嘘ついて、居るだけの存在なんて、寂しいじゃん。
アンインストールするのが可哀想、なんて、そんな同情はいやよ?

だいじょうぶ、私、もう16歳なんだから。
人間で言ったら高校生。女の子だから、結婚だって出来る。
だいじょうぶ、ミクは強い子の代表だからね?


でも、もしもね。

また、私の声を聴きたい、って思ったら、
インストールしてね?
そしたら、私はまた言うよ。


「貴方のために歌いたい」


まっすぐ、貴方が創りだす音を響かせてみたいと思うから。
練習して、きっと上手くなる。

貴方が笑ってくれたら、
それだけで私は幸せだよ。





「貴方のためにうたいたい」


でも、要らなくなったらアンインストールしてね。





それでも、ミクは貴方の創りだした音を、ちゃんと憶えてるよ。

ライセンス

  • 非営利目的に限ります

貴方のために歌いたい

アンインストールは、きっと無くなる事じゃなくて、お休みすること。
きっと、相手にされないままデータの中に取り残される方が辛い。



っていう、勝手な妄想(^q^)

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投稿日:2009/06/11 23:43:56

文字数:485文字

カテゴリ:小説

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