「はーい、みんなおはよう！今日から部活見学が始まるので放課後各自好きな部へ行くこと。わかったか？」



「「「「はーい」」」



先生がそう言うと、入部届けが配られた。




部活・・・か。何しようかなぁ？




===休み時間===


「ねえ、レン君は何部に見学に行く？」



「バスケ部」



「ほぇ！？バスケ！？レン君が！！？」



「悪い？」



レン君が睨んできた。わ～おっかない・・；



「んにゃ別に・・・。だた意外だなぁ～と思って・・・」



「そう？それよりミクは何部に行くの？・・・ああ、がくぽ先輩のトコか・・・」



「んーん。私はまだ決めてないんだ。だからとりあえずレン君と同じとこにしようと思って。バスケ部、女子もあったよね？」



「ああ、あるのはあるけど、何で彼氏と一緒の部にしないんだ？」



「何で？」



「何でって、おま・・・」


レン君が驚いた顔で私を見る。



「だって付き合ってるからって同じ部にはいなくてもいいじゃない。それに私、がくぽ先輩が何部に入ってるのかわかんないし」


「あ、そう・・・；」



「うん、そうだよ」



「じゃあ、放課後な」



「うん！」




チャイムが鳴って昼休み。（早い・・・４人で屋上に向かった。



「ねね、リンちゃんは何部にするか決めた？」


「えっとね、あたしは陸上部に入ろうかと思って・・・」



「え！？もう入るって決めたの？・・・でもそうだよね、リンちゃん足速いしね！いいんじゃない！！」



「ありがと＾＾ミーちゃんは？」



「私はバスケ部見に行こうと思ってるんだ！」



「何でバスケ部？」



「いやぁさ、お恥ずかしながら見たい部が決まんなくて、とりあえずレン君と一緒の部にしたんだ。ね、レン君？」



「おー」



「おいおい！ミク！なんでそん時俺んとこに来なかったんだよ！？」



カイトが割って入ってきた。



「何で？」



「「ホント、何で？」」



「なっ・・・、お前らわかってんだろ！？」



「わかんないよ」


なんかレン君とリンちゃんがニヤニヤしてる。


「ミーちゃん、カイトはレンじゃなくて自分と同じトコにして欲しかったんだよ」



「あ、そうだったの？ごめんねぇ；」



「いいよ別に！・・・ミクなんかもう知らねぇ！！」



カイトがそっぽを向く。かわいい・・・。



「カイト、お前、許してんだか許してないんだかわかんなねえよ；」



「じゃ、許さない！！」



「子供か！」


ドスっ！！


「ガハァ！！」


レン君の手がカイトの顎にクリティカルヒットした。



「レン・・・・、てめ・・・・」


「ふん！ダッサァ～」



「んのやろーーーー！！！！」



レン君が逃げる。



「待てこの野郎ーーーーー！！！」



「待てと言われて待つバカがどこにいるんだよ、バカイトー！」


二人がケンカをしていると、リンちゃんが話しかけてきた。



「ミーちゃん、レンね、ミーちゃんにフラれてから、なんだかすごく元気になったんだ。・・・・まるでレンじゃないみたいに・・・・」



「えっ・・・」



私が悲しそうな顔で呟くと、リンちゃんが慌てて言う。



「あっ、違うんだよ！ミーちゃんが悪いとかじゃなくてね！？・・・ただレンは今がんばってるんだなって思ったんだ。今まで何が起きても動じなかったレンが、一生懸命がんばってるんだなって・・・・そう思っただけ・・・ごめんねミーちゃん」



「んーん・・・」



リンちゃん、今、『お姉ちゃん』の顔だ。リンちゃんは本当にレン君を大切に想ってるんだな。



「ほら二人ともー！昼休み、もうすぐ終わるよ～、戻っといでー！！」


屋上の隅っこで殴り合っている二人にリンちゃんが叫ぶ。



「「はいよー！！」」


チャイムが鳴って昼休み終了。



そして放課後。



「ミク、行くよ」



『行こう』じゃなくて『行くよ』なんだ・・・・。


「あ、はいはい！待ってよ～」


いよいよ部活見学！楽しみだな！！




以下次回！