ミニチュアガーデン

またも閉じ篭った子の話。
今度は元々閉じ篭っていた世界から外見てみようかなー的な雰囲気。
わりとこういう曲調の方が作りやすいのかもしれない・・・。

*

ひとつめ　一人
指を折って息を吐く
次はどうすればいい？
手を掛けた事も無い扉に問う
ふたつめ数え　息を止めた
残る指はあとみっつ
数え終わったら何処へ往けるの？

広い広い　大嫌いな此処で
延々と時を数え続け
呼吸をする

融けだした心が黒く染まってゆくの
あの花が嘲笑うように赤く　紅く紅く
吐き出した息を吸い込んで繰り返すの
朝になって目が覚めたって　同じ繰り返しで


みっつめ　二人
一人引いてまた一人
次はどうすればいい？
歩く足はもう無いけど

暗い暗い　大嫌いな此処は
永遠に時が止まったままの
針が進む

君は誰？四角い目でこっちを見ないで
腐りだした鼓動が枯れてゆく　白く白く
吸い込んだ息を吐き出した肺が軋む
夜になって目を閉じたって
何も変わらないと　手を放すの


ただ昨日と明日との境界線を描いて
今が何処なのかも知らずに

「何処へ往こう？」
夢の向こう　覚めない陶酔
声がする　手招くあの日見た夢
「さあおいで」


流れだした涙はいつか失くした色
あの空は変わりもせず青く　蒼く蒼く
転がった言葉は酷く寂しそうで
日が昇って明るくなって時が動いたなら
心に帰そう