ジャケット

00:00 / 04:30

ライセンス

  • 非営利目的に限ります

アカーシャの樹のもとに

お亡くなりになった数多のハードディスク、及び消失したデータを弔うための曲。消えたデータはアカシック・レコードに漏れなく記録されているのですが、人類はそのデータの取り出し方を知りません。
古文ぽい歌詞、自分で書いた詞なのに少し時間をおくと意味が分からなくなります。「頸露事」とかどこから引っ張って来たんだ?と、すっかり失われた言語状態に。
コーラスの「ウィ…カッコン…チャカチャカ…ニャー」は昔のハードディスクの動作音です。今はこんな音しないので、ちょっとさみしいです。

ミクさんはV3[solid]、声が太い。
ギターは自分で弾いてみた。まだこの曲しか弾けません。

#==================
アカーシャの樹のもとに


いわおの硯(すずり) ひみが走り
くろがね錆びて したたかさ失せ
塵を重ねたその奥そこは
しとねの下の冷ややかさ

時の振り子は絶えず早鐘
刹那の間 三千(みち)の儀が経る
息を急いではしるにはしり
想いはどこか 埋もれ木に

ああ みなも はかなくなりはべり
ああ なげきせば さうざうし ややみし

頸露事(あらはにごと)を われはたな知り
されど何とて せむかたなし
故のまことを 訪(とぶら)えども
いさ 答(いら)へにせむことよ
いさ うつろの舎利ならまし

ああ 魂離(たまさか)りて
あらたしき輪を
此の方で待ちながら 見ぬ末を

よるべなき思いしたらば
アカーシャの樹のもとに
そこらおぼえのあおによし
アカーシャの樹のもとに
アカーシャの樹のもとに


#意訳==================

堅牢な電子機器も壊れ
文明の跡も消えつつある
その瓦礫の奥に
悠久の静寂が横たわる

時間は指数関数的に縮み
人が認識できないほどに加速し
エントロピー削減の試みがなされたが
全ては無駄に終わった

皆死んでしまったと
嘆いてみても寂しいばかりだ

私は何でも知っている
だが何も出来はしない
何故こうなってしまったのかと
問いに答えようとするなら
意識は虚数空間に飲まれるぞよ

魂を分離、保存して
いつか現れるという円環の理を
ここで待っていようか

迷いが生じたなら
アカシックのデータベースにアクセスすべし
集合意識の煌めきは
それだけであなたを癒すかもしれない
そこには全ての記憶があるのだから

閲覧数:632

投稿日:2014/04/24 21:26:15

長さ:04:30

ファイルサイズ:10.3MB

カテゴリ:音楽

  • コメント3

  • 関連動画1

  • KYAR

    KYAR

    ご意見・ご感想

    音が大きいと迫力があっていいですね。
    いつもシンバルやリバーブがガタガタになってしまって、諦めちゃいます。

    ミクさん奴隷に交じって何やってんすかw
    諜報活動でもしていたら素敵です。
    「Fall~」のミクver.が聞けるとは幸せです。
    海に沈むのが怖くないわけがなく、所詮は遺された者が自らを慰める歌でしかないのですが、
    ミクならあるいは、答えをくれるのかもしれません。

    2014/04/23 23:02:54

  • KYAR

    KYAR

    ご意見・ご感想

    面白いですね。
    同時代の他地域の言語ならお互い学び合うこともできるのに、
    時代が変わってしまうと言葉って失われてしまうんですね。
    こちらはDTMを始めたまんまの環境で、完全にガラパゴス化しています。
    MacOS8.5とvistaではフロッピーディスクもUSBメモリも使えず、
    ちまちまと古い曲のSMFをWebに上げつつ、やりとりをしています。
    (そのためだけに、ダイヤルアップ接続を残しています。)
    受け取るのは、すぐ隣にあるノートなのに…何とも悲しい断絶です。
    わざわざ過去に行ってコールドスリープを送るようなものでしょうか。

    さらに古いシンセのデータは、直接MIDIをリアルタイム録音してしまいます。
    こちらは、命があるうちに記憶を移植してしまおうといったところですか。
    自分の音楽はiMacと運命を共にすると決めていますので、
    終わりが来た時にはローマの遺跡のように、
    ぽっかりと穴の空いた剥製にしておきたいな、とか思っています。

    長文失礼しました。
    過去に思いを馳せつつも、今を生きる嗅覚でもう少しルカと遊ぼうと思います。

    2014/04/07 14:40:37

    • プンスカP

      プンスカP

      いにしえのMacOS8.5をお使いとは…
      あの頃、重いデータを扱うと作業時間より待ち時間が多く、
      「もっとパワーさえあれば…」
      という渇望は、やがてマシン帝国主義の台頭、アプリへの乱投資を誘い、
      今では身分不相応なバベルの塔に住んでいる感覚です。
      投資を怠ると老朽化していつか崩壊する…ほんとうに経済原理の権化でございます。
      恩恵もたくさんあって、昔に戻れと言われても困るのですが。

      ところで北アフリカの奴隷市場で「英語の歌を歌える珍しいミク」を買ったので
      「Fall into the HEAVEN」を歌わせてみたのですが、アップしてもよろしいでしょうか。
      その作業の過程で、最終調整に「Clipper」を使う事を思いつき、
      「アカーシャの樹のもとに」にもフィードバック、.mp3を差し替えてあります。
      「Clipper」と「Limiter」何が違うのかよくわかりませんが、ちょいと音圧が上がりました。

      2014/04/22 15:57:38

  • KYAR

    KYAR

    ご意見・ご感想

    新曲聴かせていただきました。
    素敵な声と、わくわくするオケでした!
    ヴェネツィアあたりで待ち合わせをしたら、アジアにもアフリカにも行けて良いと思いますw
    私もハードディスクレコーダーをダメにしたことがありまして、若かった頃の、一番音楽が楽しかった頃の思い出が手元に残っておらず…初めて友達に歌ってもらった曲とか、本当に悔しい思いをしました。
    あの頃確かに振動した空気が、私の中の空間に残っていたらいいなと思うばかりです。
    あと、ルカの腹筋は割れていてもいいなと思いますw

    2014/03/30 21:37:49

    • プンスカP

      プンスカP

      聴いていただきありがとうございます。
      自分はデータの消失を恐れて入念にバックアップに努めているのですが
      それでもPerformerのシーケンスデータ、8ミリビデオテープなど、
      次世代への継承に失敗して読み取れないデータがあります。
      捨てるにも忍びなく、さりとてお金かけて復元するのもなあ…と
      悩んでいるうちに、いつか本当に意味を喪失してしまうでしょう。
      そしてその事は「時代を経ると読めなくなるデータ=古文」という形で表現しています。
      さすがに構想5年、よく出来ております(自画自賛!)。
      過去曲の歌詞「揮発してゆく意味」という部分も同じ事です。

      自分はレプリカントで、偽の記憶を植え付けられているのだと確信できたら
      思い出など全部捨てるのですが。さて、私は何者でしょうか。

      ヴェネツィア…文明は水没するものという脅迫観念があって、そんな夢も見るので
      あの街にいると落ち着くような気がします。

      2014/04/06 22:09:12

クリップボードにコピーしました