#3「INSTINCT-インステンクト」
INSTINCT(名):本能、……しようとする(自然の衝動)
「リリィが人間じゃないこと知ってたよ……だって、私も人間じゃないもの……」
「え……ど、どういうこと……?」
グミが発した言葉を自分の中で噛み砕くのには、少し時間がかかった
「リリィは……いや、リリィ様は【この世界を統べる者】です。私はそのための【駒の一つ】にすぎません」
グミの発言が……まったくといっていいほど理解できない
いつもは勉強のできないグミに、私が教える側だったのに……
「私が世界を統べる者で……グミが駒?」
「そうです。もっと簡単に言えば、【魔王】と【下っ端】です」
全然、簡単になっていない……というより、飛躍しすぎてついていけない
「リリィ様は人間に成りすまして、力を蓄えていた……そして、昨晩、ついにその力が満ちたというわけです」
「ちょ、ちょっと待って!え、だって、私にはちゃんと両親との記憶もあって……」
私の部屋には両親の写真もかざってある
「では……その両親と最後にお会いしたのはいつですか?」
「え……それは……あれ?」
おかしい……私の記憶の中にあったはずの両親の記憶がぼやけている
「思い出せないでしょう……無理はありません。なんせ、すべては私が仕組んだことなのですから。リリィ様の御両親は、何百年も前にお亡くなりになっています」
「う、嘘!ど、どうして、グミにそんなことができるの!だって、グミは……勉強が苦手で……でも、笑顔がかわいくて……料理ができて……優しくて……」
私の中の記憶に靄がかかったようになっていて、はっきりしない
「私も……リリィ様との生活は楽しかったです。ですが、リリィ様が覚醒なされたのであれば、私は本来の役割を果たさなくてはなりません」
グミが悲しそうに目をそらす
「本来の……役割?」
「はい……リリィ様の【贄】(にえ)となることです」
グミは私をまっすぐとみる
「贄?!贄って……」
「リリィ様に私の血肉を差し出すこと……それによって、リリィ様は完全に覚醒なさるのです」
そういって、首の包帯をほどくグミ
「いやよ!どうして、私が……グミを……」
「昨夜、私はすべてをささげるつもりでした。ですが、リリィ様は、まだ覚醒してままないために途中で力尽き……私をギリギリ生かしてしまったのです」
グミの目は、嘘をいっていない
そして、本気で覚悟をしている
「いや……いや!なんで、グミなの!なんで、私なの!私は……いままでのほうが幸せだった……」
「これはずっと前から決まっていたことです……それに昨晩、リリィ様の中に眠る本能は、私を贄として認めていました」
嘘だ……嘘だ……嘘だ……
私は自分の中にいる【本能】がとても恐ろしく感じた
コメント2
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ご意見・ご感想
イズミ草
ご意見・ご感想
グミちゃん……
贄……
魔王……
なんだかこれからの展開が気になるばかりです!!!ああ!!
2013/12/11 18:51:18
しるる
いや、そんな気にするほどでも←
BRIGHTは6話完結。つまりもう折り返しww←
2013/12/12 21:08:29
Turndog~ターンドッグ~
ご意見・ご感想
邪なる本性が鎌首を擡げるという……
これはリリィ辛いね、辛い。
グミちゃんグミちゃん。
情報操作が得意なら私にもっと知識を添加することだってできますよね(お前は何をしようとしている
2013/12/10 23:22:26
しるる
今のリリィは、本当のリリィじゃないってことなんだよね……
グミちゃんの情報操作は、きっと人間だと激しい頭痛と吐き気とetcがありますがいいですか?
2013/12/11 00:24:36