A
僕は猫
真っ黒な猫
小さな猫
毛並みの悪い
汚い猫
B
毎日おなかがなるころに
あのコが遠くを歩いてる
声かけて並んで歩きたいけど
あのコはきれいな猫
S
路地裏に並ぶ植木鉢の
間が僕のお気に入り
朝昼晩いつも同じ場所で
通りを眺めるだけさ
A
僕は猫
一人ぼっちの猫
名前はシロ
片耳欠けた
汚い猫
B
毎日おなかを減らしたまま
目を細めて灯りを見つめてる
真っ白で産まれたはずなのに
今は薄汚れて真っ黒
S
路地裏は昔のまんまだけど
遠くの風景は霞んでる
町の空気なのか 僕の瞳か
どちらか汚れてるんだろう
C
猫は自由
猫は気楽
猫は独り
猫は猫
最後はどうなるんだろう
S
路地裏は楽園じゃないけれど
それなりにはね いいところ
路地裏がすべてじゃ ないとしても
出て行く勇気は ないんだ
S
路地裏から眺めるきれいなあのコは
まぶしすぎて霞んで見える
薄汚れた姿が 恥ずかしくて
自信が持てるわけ ないさ
S
路地裏の居心地はいいけれど
きれいなまんまではいられない
汚れたのは身体だけ? 本当に?
僕の中身は何色 なんだろう
A
僕は猫
真っ黒な猫
名前はシロ
汚れてるけど
真っ白な猫
ずっと
真っ白でいたい
黒い猫
コメント0
関連動画0
ご意見・ご感想