そして現在。

あの時、私を助けたせいで樹から落下してしまったレンは体の右側を下にして落ちたため、、右足と右手首の骨折という、大けがを負うことになった。

そしてその右手の手首にはしびれが残ってしまい、最終的には絵を描くことはおろか、字を書くことさえも困難になってしまった。


――なんで、どうしてこんなことに…。


そして私はあれから、学校から帰ったら必ず、レンの家に行くようになった。

レンは何事もなかったように私と接してくれるが、私はレンが右手が使えなくなって不便そうにしていると泣きそうになる。


今日は部活がなかった為、早くレンの家に行くことが出来た。

そして今日もレンは私なんかのためにおやつを出そうと動かしづらいはずの右手も使っていた。
でも、聞いた話によると、指を動かそうとすると、しびれが酷くなって痛いらしい。


私は手伝おうと思ってレンの方へ向かう。
するとそんな私の行動を見たレンは、笑顔で言ってくるのだ。


「リン、お客様なんだから、座ってろよ」

「でも…」

「いいって。これは俺の好きでやってることだから。な?」

「うん…ごめんね」


――絶対レンは、誰かの助けを必要としているのに…。

――私なんかでもきっと、少しはレンの役に立てるよ…?


そんなことを思いながらも、こんなに優しいレンに、憧れている私もいる。
でも私の憧れているレンはとても遠くて…、私なんかの手の届かない場所にいて…。

だからこそその思いは、レンが私に優しくしてくれるにつれ、少しずつ、少しずつ、積もっていくんだ。



*****



私はレンに何か、何でもいいからしてあげたい。

でも、レンの気持ちがわからない私に、何が出来る?

考えれば考えるほど、わかんなくなっていくよ…。


いや、1つだけ、私にもわかることがある。
考える必要もない、とても簡単なことが。


――私が、邪魔。


私さえいなければ、レンはこんなことにならなかった。

私さえいなければ、レンは今でも大好きな絵を書くことが出来た。

私さえいなければー…

私さえいなければ良かったことが、沢山あり過ぎて、分からなくなってくる。


――そうだ、私が、消えれば、レンは疲れずにすむ?

――動かしにくい手を使わせている私は、最悪だ。


こんなことに、今更気付く私。

あるじゃないか。
私がレンのためにしてあげられること。



私が、来なければいいんだー…。



レンのためだと思ってずっと来ていたのに、私はバカだ。
私のこんな行動が、逆にレンを疲れさせていたのにも気付けなかったなんて…。


そして私は、決意を決めて、レンに言う。

「…レン」

「ん?」

優しいレンは、いつもどおりに私の言葉に耳を傾けてくれる。
きっと心の中では、嫌がっているだろうに…。

「もう、私、レンの家には来ないね」

「…え?なんで!?」

「もう嫌なの…!こんなレンを見ているのは…」

そういうと、私はバッグを持って部屋を出た。
最後に聞いたレンの悲しそうな声が、私の耳に残る。

でもレンは、私がくること、きっと嫌がっているんだよね?

酷い言い方をしてしまったかもしれない。
でも私には、レンを思う、精一杯の言葉だったんだ。



――貴方に伝えるための不器用な私の心も、あんな拙い言葉でも、届きますようにー…。

ライセンス

  • 非営利目的に限ります
  • この作品を改変しないで下さい

空想パレット2【自己解釈】

こんにちは^^
本日2度目の投稿です。。

空想パレット自己解釈、2話目ですが、
とっても変な話になっていってしまっている、というか、
がたがたで微妙すぎますね^^;

自分でも何が書きたいのか分からなくなってきましたよw

でも、そんなことはきにしない主義(?)でして!
皆さんも気にしないでくれると信じていますww


偉大なる空想パレット本家様↓
http://www.nicovideo.jp/watch/sm9301676

閲覧数:172

投稿日:2013/04/16 14:00:09

文字数:1,415文字

カテゴリ:小説

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