【独自解釈】 野良犬疾走日和 【青犬編#17】

投稿日:2009/10/19 10:04:25 | 文字数:4,953文字 | 閲覧数:195 | カテゴリ:小説

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めぇちゃあぁぁぁん!
かいとぉぉぉぉ!
・・・と叫びたくなるターンをお送りしました(何
というわけで両方叫んだ人は握手してくd(ry
この辺りは自分勝手に進めていた覚えが・・・誘われた方なのに好き勝手とか、ないわーと今なら言える。
かいとがすごいめーちゃん好きすぎて手がよく動いてですね・・・
その割に今全然進められてないんだけども、何でかな・・・多分自分で自分の首絞めたせいだとは思うけど。
さぁ、続きを書く作業に戻るんだ自分!これ以上迷惑かけることは許されないぞ!

・・・と言いつつ向こうの宣伝。
めぇちゃぁぁぁぁん!と叫びたくなる紅猫編もどうぞよろしくお願いします。
はっ!つんばるさんと握手しに行かねばっ・・・!

+++

「紅猫編」を書いているコラボ主犯
つんばるさんのページはこちら → http://piapro.jp/thmbal

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TEXT
 

!!!Attention!!!
この度、ボス走らず急いで歩いてきて僕らを助けてPの「野良犬疾走日和」を、コラボ(二人)で書くことになりました。
自分が書く「青犬編」とつんばるさんの書く「紅猫編」に分かれております。
原作者様には全く関係なく、そして勝手な解釈もいいところで、捏造だろうと思われる部分もあると思います。
そういった解釈が苦手な方はブラウザバック推奨。
なお、カイメイ要素を含みますので、その点にもご注意ください。

大丈夫だよ!寧ろバッチ来い!の方はスクロールで本編へどうぞ。








【独自解釈】 野良犬疾走日和 【青犬編#17】





 めいこの視線を自然と追いながら、そういえばるかさんはどうしたんだろうと考える。俺はあの人のことをまだよく知らないが・・・ここへ来るまで話していたせいか、何となくるかさんがどういう人かはわかった気がした。
 だからこそ、あの人が意味もなく出て行くとは考えられない。おそらく、俺がめいこに会いたくてついて来たということをよく知っているから、気を遣って席を外してくれたのだろう。
(本当に・・・恵まれてるなぁ、俺・・・)
 ちらっとるかさんとしぐれが一緒に出て行った扉に視線を向けて口元を緩める。
 そこで、黙っていためいこがふと「いやだわ、」と口にした。
「お客様が来ているっていうのに。お茶の一つも出さないで・・・・・・」
 椅子を引いて立ち上がりかけためいこを見て、それよりも早く慌てて立ち上がり、「あ、いいんだ、構わないで」と声をかける。もしその時にるかさんと出会ってしまえば、いくらるかさんであれ、ここに戻ってこなければならなくなるだろう。それはあくまで、るかさんが俺の考えている通りの人だったらという話だが・・・どちらにしても、俺はもう少し二人でいたかった・・・なんて知られたら、小さい男だと思われそうな気もするが仕方ない。
 我ながら嫌な男だなと思っていると、めいこが小さく笑った。何だろうと思っていると、めいこは更に笑みをこぼす。そんな姿も可愛いと思っていたのだが、「座っていいのよ」と言われて自分が机に手をついて勢いよく立ち上がったままだったということにやっと思い至った。またもや慌てながら椅子に座る。
 めいこの前では格好良くいたいと思うのだが、どうにも上手くいかない。
 頼りない男だと思われていないだろうか。そんな不安ばかりが首をもたげる。
「背、高くなったのね」
 小さい頃は私と変わらなかったのに、とめいこが微笑み、不安を助長する考えはそこで停止した。まさかまだ俺があの頃のまま自分と同じぐらいの身長だと思っていたわけでもないだろうに。
「そりゃあ男だから・・・めいこよりはね」
 確かに子どもの頃はめいこと同じぐらいだった記憶があるが、そのことはその頃の俺にとってとても悔しいことだった。めいこを守るために、めいこよりも背が高くなって、力も強くならなければと思っていた・・・なんて言えるわけがない。
 ため息をつきたくなったが、めいこの視線が俺をじっと見つめていることに気付いて押しとどめる。
「ちょっと男らしくなったんじゃない、前は女の子みたいだって言われてばかにされていたのに」
 そう言われてそういえばそんなこともあったと苦笑する。ただ俺が女の子みたいだったというわけではなく、めいこが少しばかり男らしかったような・・・とは口が裂けても言えない。
 自分でも、あの頃とは全く違うと思うが、中身はそれほど変わってはいないとも思う。情けないところも、めいこ一筋のところも、何も変わってないのだ。
 だが、外見は変わった。この会えなかった年月で変わったのは、俺だけじゃない。めいこも、変わっている。
「・・・・・・めいこは」
 口にして、めいこが「ん?」と言った瞬間、自分で言いかけた言葉に詰まった。無意識のまま言ってしまえれば良かったのに、何故頭の中で言おうとした言葉を反芻してしまったんだろう。そう思いながら、今更その言葉を飲み込むこともできずに吐き出す。
「めいこは、その・・・・・・とても綺麗になったと思うよ」
 可愛いとも思うが、やはり綺麗と言った方が正しい。言ってから微笑むとすぐに返ってくると思っていた言葉はなく、めいこの両の目を思わずじっと見つめる。
 その目に俺が映ったのが見えた瞬間、音がしそうなほど突然めいこの顔が赤くなった。つられるように俺の顔にも熱がのぼる。
「な、何言って・・・・・・!」
「え、あ、いや、でも嘘なんかじゃなくて、俺、本当にめいこは綺麗になったと思って・・・・・・!」
 って、めいこが言いたいのはそんなことじゃないってば!
 やっぱり言わなければよかったかもしれない、と思いながら口に手を当てて床に目をやった。
 そのままの体勢でめいこが「もう」と諦めたような声を上げるのを聞く。やはりこんなことを言うのは失礼だったかもしれない。まさかお世辞だなんて思っていないだろうな・・・これが本当だと彼女には伝わっただろうか。そんなことを思いながら顔を上げる。
 目に映っためいこの表情は少し緩んでいる気がしたが、とりあえずごめんと謝罪の言葉を口にした。もしもめいこの気分を害してしまったのなら、やはり謝った方が良い。そう思っての言葉だったが、めいこは何故か微笑んでいた。どうやらそれほど怒ってはいないらしい。
「でも、嬉しい」
 それは、聞き逃してしまいそうな声だったが、俺の耳は見事にその言葉を拾い上げた。何が嬉しいんだろうと考えて言葉を放つより先に、間抜けた声で聞き返してしまったが、めいこは今をかみ締めるように優しい目をしていて、俺の声のことなんて気にもしていないようだった。
「こうしてまたゆっくり話せるなんて夢にも思わなかったから」
 俺は今、とても優しい表情をしているんじゃないだろうか。めいこのその声は妙に優しくて、愛しい思いでいっぱいにしてくれた。いつでも俺のことを思ってくれていたんじゃないかと、あの二通の手紙のどちらが本音だったかを、めいこ本人が教えてくれる・・・そう思えて嬉しかったのに。

「ところで、何しにきたの?」

「え」
 一瞬誰の声かわからなかったほど、絶対零度の響きを持った声。目の前のめいこの口から出た言葉とは思えなくて、すぐに何も言うことができずにただ驚くことしかできない。さっきまで優しい色を灯していた瞳に、妙にぎらついた敵意のようなものが浮かぶのを・・・どこかでわかっていながら飲み込めずにいた。
「お手紙は届いたのかしら」
 ぞっとするほどに冷たい声。めいこが言う手紙が、どちらの手紙かなんて聞かなくてもその声色が教えてくれた。
「う、うん」
 毅然とした態度がとれない。でも決意したことを言わなければと気を引き締め、一度長めの瞬きをした。
「それで、俺」
「私、結婚するのよ。このあたりで一番の富豪のお家に嫁入りするの。神威というお家よ。大きな会社をいくつももっていて、経営も安定していて、何不自由なく暮らせる保証をいただいたわ」
 めいこの声が、遠い。さっきまですぐ目の前にいたのに、もう手の届かないところに行ってしまったような気がした。
 俺の言葉を遮るように、もう聞きたくないというように吐き出された言葉には刺々しさしか見えなくて、恐怖を覚える。
「旦那様になるひともいいひとで、私のことをいちばんに考えてくれる、優しいひとだわ。この間の衣装合わせでも、衣装が重すぎるとわがままを言ったら、衣装屋にかけあってすぐなんとかしてくれたわ。今日も一緒にお芝居を見に行ってきたのよ。とてもたのしかったわ」
 何故だろう、彼女の声が助けてと叫んでいるように聞こえた。思わず手に力が入る。もう、めいこは俺の手が届かないほど遠くへ行ったのかもしれないと思うと、何故あの時手を離してしまったんだろうとめいこを連れ去ることができなかった子どもの頃を後悔した。
「すごく素敵な殿方よ。だから、心配しないで?」
 しあわせだから、と付け足される言葉がいよいよ「連れ出して」と聞こえて目を閉じる。でも、それが俺の気のせいで、めいこが心からそう言っていたらと思うと、『そんな男じゃなくて俺と一緒にきてほしい』なんて言えなかった。
 言わなければいけない言葉はわかってる。今するべき表情もわかってる。
 今から俺がすることは、きっとめいこのためになるはずだ。
 
 だから・・・笑え。

「――そっか」
 やけに乾いた声。実際に喉がからからで、唾さえ出てこない。でも、配達なんて仕事をして多くの人と接していたからだろうか・・・今自分が笑みを浮かべていることはちゃんとわかっていた。
「幸せなら、いいんだ」
 自分の口から淡々と漏れだした言葉に心が泣き叫ぶのはわかっていた。
 めいこが幸せならそれでいい、なんて・・・まだ思えそうにもないが、本当にこれでめいこが幸せになれるのなら、俺はいつか今日言った言葉を後悔はしないだろう。
 だから、俺は言う。めいこが俺に同情しないように。安心して、相手のところに行けるように。
「縛り付けてごめん」
 真っ直ぐに見るめいこの表情は、薄く微笑んでいる。無理に笑ったような表情に見えるのは気のせいではなく、少し俺に同情している部分があるのだろう。優しい人だから。
「俺は大丈夫だから、そんな顔しないで昔みたいに笑って?」
 めいこが気丈な声で「何を言ってるの」と吐き出す。
 友達以上に仲が良かったから、このまま離れてしまうのも辛いだろう。この言葉を吐き出したら、きっと、友達にはなれないだろうから。
 俺たちに残された道は、何も言わずにこのまま過ごすか、二人で幸せになることしかなかった。それ以外は俺たちの関係が完全に壊れることを意味している。俺もめいこもそれを痛いほどわかっていた。
 握り締めた手が、終わりの言葉を放とうとするのを邪魔するかのように手のひらの肉を裂く。鋭い痛みが手から伝わった。

「今までありがとう。幸せになってね」

 じゃあ、と小さく頭を下げて扉に手をかける。最後に振り返って見ためいこの表情は、とりあえず笑顔になっていて・・・それだけが救いだった。
 扉を閉めて玄関へ向かおうとすると、静かに目を閉じたるかさんが立っていて、俺は数歩歩み寄る。
 るかさんは俺の表情を確認して、何も言わずに玄関の方へと歩き出した。どこから現れたのか、案内してくれた女中さんが複雑そうな表情で俺を見つめているのがわかる・・・彼女も俺たちのことを心配してくれた一人なのだろう。
 玄関に差し掛かった時、るかさんが振り返らないまま立ち止まった。
「・・・いいんですの?」
 黙りこんでいたるかさんの口から出たその言葉は、空っぽの俺の体によく響く。おそらく二人とも俺たちの話を聞いていたのだろう。だが、今はそれに対しては何も言葉が出てこない。
 俺は心配そうに見てくる女中さんに曖昧に笑って「覚悟してたことですから」と誤魔化した。
 今更、引き裂かれるような痛みが体を支配する。ふと、ずっと力を込めたまま握り締めていた手を開くと、じんわりと血が滲み、ぷっくりと赤い膨らみを作っていた。
 赤は、めいこの色だ。生きている限り、この色が俺の中に流れている限り、彼女のことを忘れることはないだろう。
 振り返ると無理やりにでもめいこを連れだしてしまいそうで、るかさんに続いて足早に外へ足を進めた。
 終わりだ。何もかも。壊れてしまった、崩れてしまった。俺が、壊して崩した。
 しぐれが、俺を責めるように一声鳴く。切なく苦しい俺の心を締め付けるような声で。
 手をぐっと握り締めて空を見上げると、俺の気持ちを示すかのように・・・空は暗鬱な分厚い雲で顔を隠していた。

 これは一生分の恋だったのかもしれない。そう思ってしまうほど、めいこのことだけを想っていた。
 別れを告げたというのに、何て未練がましいんだろう・・・いや、わかっているだけまだマシか。

 でも・・・できることならば、俺が幸せにしたかった。




思いついたことをマイペースに書いていけたらいいなぁと思っている暇人。



2012
~1/ 3  ツギハギだらけの今(完結・全9話+α)

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作品へのコメント2

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    >>西の風さんvv
    いらっしゃいませ、俺の嫁!(言い切った
    握手フラグどころか、抱きしめm(ry のっけからまことにすみませんorz

    難しい子たちで申し訳ないです。
    互いが互いのことを想っているはずなのに・・・想っているからこそすれ違ってしまう。
    元に戻れないことも知っていながら、互いが互いを一番傷つけてしまったと思っている。
    どちらでもない、ということを、多分本人たちは認めないでしょうね。
    本当に、どうにか希望が見えてくれるように祈るばかりです。

    ・・・とまぁ、真面目な話になってしまいましたが、メッセージありがとうございました。
    続きもつんばるさんと一緒に頑張ります。

    2009/10/21 22:32:29 From  +KK

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    ご意見・感想

    …(←言葉もないことを示す三点リーダ)。

    …だからこれだと何の感想にもならないですよね。スミマセン、西の風です。
    叫ぶことも出来ないくらい凍り付いてしまいました。…これは握手フラグになるのでしょうか?(何

    大切に大切にしてきて、それでも、過ぎる時間の中で色々な圧力を受けて、ひびが入り。
    …とうとう砕け散ってしまった、綺麗でもろい硝子細工のような「おさないやくそく」。
    壊したのはきっとどちらでもないのだろうな。
    そんなことをひょいっと思ってしまいました。

    破片になってなおきらめくからこそ、元の綺麗な形が思い出されて、切なくて、苦しくて、悲しくて。
    握り締めてしまえば傷しか残らなくて。
    …それでもゼロにはならないから、いつか、それが別の形に繋がると良いなあ、と、ついつい希望を探してしまうのですが。

    …なんか感想じゃないことを語り始めたのでそろそろ止めにします(苦笑)。
    お互いに生きて同じ世界にいる限り完全な終わりは来ないと思うよかいとくん! と莫迦みたいに甘いことを思いつつ、続きをゆっくりと待たせて頂きますねっ。長文乱文にて失礼しました…。

    2009/10/20 01:53:23 From  西の風

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