朝が来ない夜になるほど
肌に根を張る朱色の結末
息をするほど過去が錆びて
触れるまでもなく崩れていく
夜の香りに毒されては
重い瞼で呪いを描き込む
不治と見紛う流行り病
意識はすでに灰と化した
息が詰まるほど心地よい痛みと嘘を
腐敗に寄り添い愚かにただ笑い合いましょう
思想の下に操られた
正義の意味を知らない死神
嘆く言葉に耳を貸さず
呪いはすでに身を蝕んだ
脳が溶ける恍惚の甘い吐息で満たされた
暗くて冷たい別れを囁いてあげましょう
この鼓動が止まるまで心地よい痛みと嘘を
理性に抗い愚かにただ愛し合いましょう
朝が来ない夜などないと
肌で乾く赤黒い現実
息をするほど今を生きて
心の底に住む未遂病
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