「ココロ・キセキ」の続きです。


あの人が亡くなった。
孤独で奇跡のロボット、リンは願う。
「知リタイ、アノ人ガ、命ノ終ワリマデ私ニ作ッテタ『ココロ』ヲ。」

リンは願い続ける。
すると動き始める新たな奇跡。
「ココロ」を手に入れるリン。
けれどもリンの目から出てきたのは
 ―たくさんの涙―
「ナゼカ涙ガトマラナイ」
リンは震えだした。
「ナゼ私、震エル?」
加速する鼓動。
「コレガ私の、望んだ『ココロ』?」
リンは一人が寂しくなったのだ。

不思議なココロ。
私はあの人に教えてもらった
喜ぶこと、
悲しむこと、
昔の自分には、わからなかった。
けれども今は違う。
今は、喜ぶことも、悲しむことも知った。

私が生まれた理由。
今、わかった。
あの人はずっと独りだったのだ。
孤独に生き続けるのはとても寂しい。
あの人もそうだったのだ。
そう、あの日、あの時、全ての記憶に宿る『ココロ』があふれ出す。

今なら言える。
私の本当の言葉。
捧げるためにあなたに・・・・会いに・・・・・・・。


「メッセージヲ受信シマス。発信元ハ未来ノ・・・ワタシ?」
私は歌う。ココロのそこから。
「アリガトウ・・・
 この世に私を生んでくれて。
 アリガトウ・・・
 一緒にすごせた日々を。
 アリガトウ・・・
 あなたが私にくれた全て。
 アリガトウ・・・
 永遠に歌う。
 アリガトウ・・・
 アリガトウ・・・
 アリガトウ・・・・・・。」
ここでリンは歌うのをやめた。
正確に言うと歌えなくなったのだ。
リンはロボットだ。
リンにとって『ココロ』というプログラムはとても大きすぎたのだ。
リンは動かなくなった
けれどもリンの顔はとても幸せそうな顔をしている・・・・・・・。

ライセンス

  • 非営利目的に限ります
  • この作品を改変しないで下さい

ココロ

「ココロ・キセキ」を読んでくださった皆さんは、こんにちは!
読んでない人は、はじめまして!!
「ココロ・キセキ」の続きですので、読んでない方は、できれば「ココロ・キセキ」を呼んでから改めてみてください!!
「ココロ・キセキ」の時の感想の中に「ココロの歌詞書いた人ですか?」とありましたが、残念ながら違います・・・。
そんな風に思ってくださると、私はとてもうれしいです!!
えーと、感想の返信ができないので感想を読むことしかできませんが、
できるようになったら、返信を送りたいと思います。
読んでくださりありがとうございました!!

閲覧数:181

投稿日:2010/04/29 14:44:38

文字数:736文字

カテゴリ:小説

  • コメント1

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  • d4043

    d4043

    ご意見・ご感想

    曲は知らないのですが、文章だけでも十分意味は伝わりました。
    感動的な話ですね。ロボットに心は必要なのか。持たせることは出来るのか。

    たとえ壊れてしまうほどの大きなものでも、最後のリンの表情が全てを物語っているのだと思います。

    2010/05/08 21:08:25

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