A
この蜜月に寄せて
紡がれる睦言は
真白い絹糸の囁き
B
其れは嘘と言う炎の芯に
静かにくべられた偽称
S
涙に濡れた黒髪を手錠にしたら
貴方の手肢(てあし)を褥(しとね)と結べ
浅き夢の覚め際で
ほつれて乱れた躰に触れて
A
ただ与えても無意味
注がれた感情は
行き場が無いまま佇む
B
其処に何を見て現下(げんか)を知るの
首すじ締め付ける愚考
S
秘かに息づく恋慕には気づかず仕舞い
貴方を捕えて獄(ひとや)と為さん
淡き夜の明け際に
涙に滲んだ化粧が香る
S
涙に濡れた黒髪を手錠にしたら
貴方の手肢(てあし)を褥(しとね)と結べ
浅き夢の覚め際で
ほつれて乱れた躰に触れて
黒髪の手錠
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