黄金(くがね)なる天(あめ)つ雲ただ哭きて
株(くいぜ)坐(ま)し馳せる人なほ泣きぬ
轟(とどろ)に来(く)神(かむ)、颪(おろし)荒れたりて
日毎増す妹(いも)の影つゆ消えぬ

求めどなきを平坂(ひらさか)に見る ああ誰そ彼と

散る花に君見ても ぬくもりなお褪せて
萌ゆ槙(まき)を己(おの)摘めば さよならただ告げる
月華(げっか)に歌う この想いどう呼べばいい その問いに答えなどなく
さりて かすか 薫る 雨香(うこう)

現(うつつ)たる実(むざね)なく性(さが)恨み
うばたまの夢通ふ体(たい)は淋(りん)
うつせみの世は無常、然(さ)は言えど
磯(いそ)の上、生(お)う馬酔木(あせび)月前(げつぜん)に

未だ忘れぬ平坂下(くだ)る ああ彼(か)は誰(だれ)と

雲いなす遠い君 家さえまだ匂い
裡靡く 春の日がもう来なくともいい
雪下(せっか)が囃(はや)す 美しき音に身を預け 君といた日々を手向(たむけ)に
されど かすか 薫る 雨香

月下(げっか)に歌を 君想う心を乗せてる 零(こぼ)すたまゆらに秋風
さやと かすか 薫る 雨香
くゆる 雨と 椨(たぶ)の 匂い

ライセンス

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雨香

とある企画の副産物です。作詞の練習のために作りました。
使用時はご一報のほどお願いします。

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投稿日:2020/02/05 13:23:29

文字数:496文字

カテゴリ:歌詞

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