【鴉物語】

作:黒衣 澪


始まりの音 そっと響いてた

今でも僕の身体に

夕暮れの赤 粉雪の白

黒い羽根が穢してゆく




祝福されるはずだった命 運命の悪戯は残酷で

謳われる音の流れを 新しい音が穢して

深紅の瞳を 金色の髪を

誰しもが認めなくて




愛してますか? 愛されてるか?

その意味も知らぬまま

独りになった 孤独にされた

身体に残る傷跡


始まりの音 黒く濁った

僕の世界が歪んでいく

涙の白を 痛みの赤を

真っ黒に塗り潰して




独り生きる僕は生きる為 この身体を汚していった

この身体の色を売り飛ばし 鴉のように黒くなった

無慈悲な腕が 差し出した手を

乱暴に引き寄せる




仮初でもいい 一時でもいい

空っぽの僕を満たすなら

穢してもいい 壊してもいい

僕を認めてくれるなら


始まりの音 黒く歪んだ

もう僕には謳えない

悲哀の涙 狂気に変えて

鴉が夜を泳いでいく





始まりの音 不意に途切れた

黒い羽根が舞い散りゆく

静寂を知る 僕の身体に

ふわり 雪が舞い降りる


始まりの音 終りを告げる

ぼやけていく世界の色

燃え尽きた赤 白く染まって

歌がまた一つ終わった





静かに眠る 僕のそばに

鴉が一羽舞い降りた

鴉は僕を 慰めるように

僕に身体を摺り寄せた


ありがとう…最期に居てくれて





もしまた僕が 謳えるのなら

誰かと一緒に謳いたい

ライセンス

  • 非営利目的に限ります

【鏡音レン用・歌詞】鴉物語

レンきゅんに歌わせたい曲を妄想しながら歌詞を書いてみました。

テーマは一応「差別」と「悲劇」です。


転載?改変?使用?二次創作?

どんとこい!!

むしろ使ってくれたら泣いて喜びます!!踊り狂います!!」

報告も必要ないです!!

でも、創った曲は聴かせてほしいなぁ…

閲覧数:36

投稿日:2012/12/29 12:51:31

文字数:638文字

カテゴリ:歌詞

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