ジリリリ!!

男「……目覚まし?」

男「おいおいまだ3時だぞ……」

女「ぐっもーにん男君」

男「……今何時だと思ってる」

女「3時だよ」

男「俺を寝かせてくれ、頼む」

女「今日お休みだよね?」

男「……それがなんだよ」

女「朝日を見に行こうよ!!」

男「どこのSMAPだ」

女「いいじゃん、行こうよっ」

男「友達とでも行ってこいよ……」

女「男君と見たいんだもん」

男「俺は凄く眠いんだ」

女「ちゅーして起こしてあげようか//」

男「する前に飛び起きるだろうな」

女「ちぇっ」

男「そもそも何で朝日を見に行きたいんだよ、お前は」

女「さぞかし綺麗だろうなぁと思いまして」

男「……初日の出は見に行ってやるから今日は勘弁してくれ」

女「じゃあぷよぷよで決めよう」

男「寝起き頭で勝てるわけないだろうが」

女「もう男君の鈍感!!」

男「……なにが」

女「今日が何の日か忘れちゃったの?」

男「……記憶にないな」

女「男君にとって、あの日ってどうでもいいことなんだね……」

男「……?」

女「分かった。一人で見に行って来る。起こしちゃって、ごめんね?」

バタン。

男「……何なんだよ、全く」

男「……くそっ」



女「お、男君……」

男「目が覚めちまったから」

女「ありがとう」

男「で、どこに行くんだ」

女「海だよ」

男「……わりぃ、もう一回だけ頼む」

女「海だよ、う・み」

男「土手じゃダメなのか」

女「海がいいな」

男「じゃあちょっと待ってろ。鍵持ってくるから」

女「いいの……?」

男「お前の我が儘は今に始まったことじゃないしな」

女「ごめんなさい」

男「……いいって」

女「男君、寝起きは優しいね」

男「帰ってもいいんだぞ」

女「男君はいつも優しいよ」

男「……左様ですか」



男「前行った海で良いよな?」

女「うん、私あそこ好き」

男「朝だから道も空いてるな」

女「何か音楽かける?」

男「そうだな」

女「私が歌ってあげようか」

男「丁重に願い下げる」

女「じゃあ男君の好きなアーティスト」

男「用意いいな」

女「ボーカルは私//」

男「……」

女「う、うそうそ!!」

男「あ、母さんに何も言わずに出てきちまったな」

女「私が昨日伝えといたよ」

男「そういうところはしっかりしてるんだな」

女「いやあそれ程でも//」

男「どっかサービスエリア寄るか?」

女「男君はどうする?」

男「ちょっと腹減ったな」

女「私、ホットサンド作って来たけど食べる?」

男「お、サンキュ」

女「飲み物もコーヒーならあるよ」

男「じゃあ頼む」

女「私、奥さんみたい//」

男「じゃあサービスエリアは寄らないでいいよな」

女「いいとも!!」

男「そういや今日のいいとも誰だ?」

女「しがない芸人だった気がするよ」

男「ふーん」

女「男君ならアンケート何て質問する?」

男「……そういう女は?」

女「男君のことが好きな人!!」

男「そんなの0に決まってるだろ」

女「浮気調査だよ浮気調査!!」

男「公衆番組を私物化するな」

女「へへっこれで男君は浮気できないね」

男「元からする気なんてねーよ」

女「あ、見えてきたね!!」

男「夏以来か?」

女「うん!!」

男「よし、降りるぞ」



男「流石に人はいないな」

女「日の出前に着いて良かったぁ」

男「で、教えてくれよ」

女「なにが?」

男「今日は何の日なんだ?」

女「……何にもないよ」

男「は?」

女「何にもないよ、てへ」

男「お前な……」

女「あ、日が出るよ!!」

男「……」

女「きれい……」

男「……だな」

女「……お義母さんに頼まれたんだ」

男「……?」

女「最近、男君、勉強しすぎで煮詰まってるんじゃないかって」

男「……それで?」

女「女ちゃん、気晴らしに何かしてあげられないかって言われたの」

男「……ほう」

女「でも私、男君みたいに頭良くないから気晴らしの方法思いつかなくて……」

男「頭良かったら勉強なんかしてねーよ」

女「で、私が考えたのは綺麗な景色!! 男君、海好きだし喜んでくれるかなーって」

男「それで俺の運転で来た訳か」

女「うぅ、ごめんなさい。でもドライブも久しく行ってないからそれも気分転換になるかなって」

男「……確かに最近勉強しかしてなかったかもな」

女「ここ、静かでいい場所でしょ。海、波の音、朝日。私、凄く好きなんだ」

男「悪くはないな」

女「まるでこの世界に私達しかいないみたいじゃない?」

男「意外にお前はロマンチストだな」

女「照れちゃうよ//」

男「だから褒めてねーって」

女「……今日も勉強するの?」

男「いや……今日一日はお前と遊んでも罰は当たらないだろ」

女「んえっ?」

男「嫌なのか?」

女「嫌じゃないけど、わ、私と遊んで疲れない?」

男「疲れるな」

女「そんなはっきりと!!」

男「疲れるけど、やっぱりお前と一緒にいる時間が1番好きだ」

女「お、男君、今なら私嬉しさで海に飛び込めるよっ!!」

男「溺れるぞ」

女「もう私、恋の海に溺れてるよ//」

男「うまくねーよ」

女「……どうする? もう行く?」

男「……いや、もう少し見てたい」

女「私も同じこと考えてた」

男「女」

女「なぁに?」

男「ありがとな」

女「じゃあちゅーして//」

男「……目、閉じてろよ」

女「じゃあ、ちゅーいらない」

男「なんだよ急に」

女「今は少しでも長く、男君のこと見てたいんだもん」

Fin

甘過ぎ笑えない←
ここでとりあえず設定公開。

今のところ男、女は大学生か社会人で想像して下さい←
S2で学校と書いたのは致命的ミス。なかったことにして下さい。

こんな社会人いるかボケって突っ込みは真摯に受け止めます。
一応ね、自分の中での考えだと

男(23) 社会人 女(23) 社会人

なんですよ。

勉強ってのは仕事においての勉強なんです。
でもまぁ大学生で考えてても全然平気なので笑
どちらで想像しても大丈夫なように書いています。

これからもよろしくお願いします。

ライセンス

  • 非営利目的に限ります
  • この作品を改変しないで下さい

【SS】 8 ワガママ

ツンデレ男とひたむき女の第8話。
深夜に女に起こされた男。
機嫌の悪い男に女は……?

閲覧数:31

投稿日:2010/10/16 12:09:56

文字数:2,653文字

カテゴリ:その他

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