「大丈夫寂しくないよ明日も君に会いにくるから・・・」

君と初めて出会ったのは
暗い暗い夢の中
君はその暗い夢の中で
独りでしくしく泣いていた

「どうしたの?お嬢さん?」

夢の旅はこんなことも良くある話
一回しか会えないのなら
せめて今だけでもこの子に笑顔を・・・

「ほら、泣かないで可愛い顔が台無しだよこのハンカチで涙を拭いて」

最初は悲しそうな顔だった君が
どんどん明るい顔になる
その子はとても可愛い子だった

「ほら、やっぱり笑っていた方が可愛いよ」

それから、その子と沢山お話をした
辛い事や悲しい事があったらしい
だけど、全部僕が笑い飛ばしてあげた

「そんなこと笑って忘れちゃいなよ、君は可愛いんだすぐに良い人が見つかるよ」

もっと話していたいけど
タイムリミットが近づいてくる
君はそろそろ起きる時間
起きたら僕のことは忘れてしまうだろう

「そろそろ、起きる時間だよ」

嫌がる君を見ていると辛くなってくる
でも、起きたら君は僕のことなんて覚えていない
それが人間と言うものだ

「大丈夫寂しくないよ明日も君に会いにくるから・・・」

最初で最後の君へ嘘・・・ごめんね
もう会えないけど君はきっと幸せになれるよ
そして君は目をさました・・・

ライセンス

  • 非営利目的に限ります
  • この作品を改変しないで下さい
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夢の旅

なんか切ないお話になってしまった(;A;)

閲覧数:77

投稿日:2012/02/23 17:26:18

文字数:536文字

カテゴリ:小説

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