A
古い8mmフィルムを手に
僕らの夏を始めよう
セピア色に擦れた想い出が
いつか美しくなれますように、と

B
濡れた芝生を
蹴り散らす青の匂い
肺の隙間に
鉛雲落ちる空
以心伝心？
全速前進に
絡まり回る捻(ねじ)れた空

S
どうせならねぇもっと叫んで
笑って笑って笑って死にたいからさ
感受性の限りを投げ打って
無いくらい泣く以外すべて

A
赤い夕焼けに溶け出した
僕らの夏のロスタイム
昨日初めて擦れた膝が
どうか明日も痛みますように、と

B
街灯の下
伸びる影怖くなった
閉じた瞼に
僕の鼓動光る風
以心伝心？
怪物は其処だ
ノタウチ回る僕の細胞

S
どうせならねぇもっと伝えて
笑って笑って笑って死にたいからさ
想像性の限りを捻(ひね)り出せ
無いくらい泣く以外すべて
向日葵(きいろのはな)が眠る頃に

S
どうせなら髄(ずい)まで叫んで
笑って笑って笑って生きてみようか
可能性の限りを探り合って
無いくらい泣く以外すべて

アウトロ
青い夏草の夢の続きまで
赤い夕空が星に変わるまで
寝ぼけ眼(まなこ)の向日葵とあなたが
美しい今を、僕は生きてゆく