「レン……?」
リンの僕の存在を確かめるような声が、遠くから聞こえた気がした。
トクン、トクン。
多分、僕もリンも鼓動がシンクロしているハズだ。
僕とリンの顔は間近に迫る。
リンの女の子らしくなった顔が間近に有るのが、もっと心拍数を上げた。
僕は、リンを押し倒している。
それは紛れもない事実……僕の心拍数を上げるのに十分な理由。
「……リン」
数秒経って、僕はゆっくりと唇を動かして彼女の名前を呼んだ。
リンも、僕も同じ青い瞳で見つめあう。とっくの昔に、ドアの鍵は閉めた。
見つめあう瞳と瞳が、答えを探す。紡ぎだされていく答え。
そして――心は決まった。
僕はリンに顔を近づける。ベットが小さく軋んだ。どんどん顔が近付いていき、そして――
「…ん」
僕はリンの唇を塞いだ。
さっきと同じ甘いキス。
さっきと同じでリンの唇は柔らかく、その感触がより僕の気持ちを舞い上がらせた。
僕は唇をそっと離した。
「っは……」
リンがとろんとした瞳で僕を見つめる。ココアを飲んでいたからだろうか、口の中に甘い味が広がった。
「……レン」
リンが僕に腕を伸ばす。そして、僕の首の後ろへとそれを掛けた。
「……すき……」
リンが、僕にしか聞こえないくらいの声で言う。
そして、リンは柔らかく微笑むと、
「…だいすき」
と言った。
トク、トク。
僕の心拍数は上がっていく。
「…うん」
僕も微笑み返した。
僕はネクタイを外すと。リンの細い腕を掴んで、頭の上でネクタイで纏める。
そして、リンの首の後ろの、服を支えている細いリボンを外し、自分の服のボタンを外して、リンの太股に触れた。

* * * *

その先はあまり覚えていない。
ただ覚えているのは、リンが今までに聞いたことの無い甘い声で僕の名前を呼ぶ声と、熱い息が溶けていくのと、リンの唇の感触、リンのひんやりとした身体の感触だけだった。

* * * *

「…はぁ…ん」
リンの甘い声は、僕を誘うようだ。
僕はまたリンのそれに僕のそれを軽く当てた。
そしてもう一度深いキスを交わす。リンの口内に舌を入れ、絡める。
「ぁん……」
「……」
意地悪な僕は、そのまま結構な長さでそのキスを続けた。
「は……ん」
僕はそこで唇を離す。リンの身体に、シーツを掛けた。ベットのシーツは、リンのそこだけ湿っている。
「おやすみ」
僕は、これで「本当のおやすみ」を言った。
僕は、リンの頭を軽く撫でる。リンは、目を閉じた。……僕は少しの間リンの部屋に留まった。
「…だいすき…か」
僕はそんな事を呟いていた。
リンは、これからも僕を好きでいてくれるのだろうか。
「……っ」
僕はリンの唇を見つめる。魅力的な桜色の、僕を誘う為にできたような、形の良いそんな唇。
僕はそれに吸い込まれるように、リンの頬に手を当て、自分のそれを当てた。

「じゃあね…」


ライセンス

  • 非営利目的に限ります
  • この作品を改変しないで下さい
  • 作者の氏名を表示して下さい

アドレサンス<自己解釈> *5(レン視点)

わあ、タグが凄い事に∑
正直、びっくりです。この小説のタグがここまで増えるとは……
そしてなににつけても2828しておりm(強☆制☆終☆了☆/タヒ

閲覧数:9,618

投稿日:2010/01/25 22:14:18

文字数:1,190文字

カテゴリ:小説

  • コメント1

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  • さくら

    さくら

    ご意見・ご感想

    読み始めから2828282828・・・・させていただきました^q^
    続いて欲しいでs((

    2011/03/28 23:12:00

    • haruna

      haruna

      さくら様>
      コメント有難うございます!
      私も書きながらそんな感じでした(28り←
      もしかしたら続編の続編もあるかもしれませんよ(おま

      2011/04/08 12:11:29

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