風がくすぐったいな
屋上で思う「生きていたいな」
今日の放課後でだって
つまらないんだ　それじゃバイバイ
「受け取ってみてよ」

これが心象風景？
夕空の奥に君はいないか？
黒く塗り潰された
夢のような記憶みたいな
触れない何か

褪せるオレンジ「似ているんだ」
離れていく君みたいに
屋上の柵の横に残った言葉
「痛いな」

叫んだって反響するだけのビル街と訴え
命の名前を呼んだってこの虚無は息をしないんだ
嘘でもいいから僕も君の世界へ


つまり生きちゃいないか
サビが終わっても戻りゃしないな
今日の屋上でだって
繰り返した二足目の靴
また残しておくよ

君の夢はつまらないんだ
それでいて何度も見る
落下速度に身を任せながら底へと
「遅いよ」

悩んだって復唱するだけの人間世界に生まれた
「腐った命だ」って一歩踏み出した君の後ろ姿だけを
今も覚えているんだ


夕景から遠避けた幾千もの感情を
呼び戻す方法を教えてよ
追憶の断片に盛り合わせた君の声
そのすべてを凛と超え掴むまで


抱き締めて自殺願望が消え去るまでの過程を「成長」と言ったんだ
夕景の君は泣きながら心にこんな花を咲かせたんだ