遥か遠い旅路を 僕ら共にずっと歩いてきた
はじまりの日も忘れ果てるような長い時の大河を渡り
草もまばらな燎原 すり減った手足を抱えて
地を行く二人をいつでも果てない空が包んでた

遠い遠い空の果て 陽炎に包まれた夢幻の国
他愛もない夢で無意味な命を彩れると信じてた
幾度往き交うオリフィス もうすぐあの誓いは果たされる
暁が終われば届くだろう、明日へのエピローグの冒頭へ

泥足での歩行に慣れ過ぎて飛び方を忘れても、君は
空色の瞳で宙天を仰ぎ 永遠の青を夢見た

澄んだ命のメロディが 朽ちゆく世界を駆け巡る
刹那、疾風を引き裂いた 言の葉は何を残すのだろう
泣き虫な雨雲の心臓に 風穴をこじ開けてくれないか?
喉元で凍った僕の言葉も きっと君に届くだろう


希薄化しすぎた世界、意味も熱さえも冷めてしまって
重みを失くしたのなら、すぐにでも 飛んで行けそうな気がするのに
君はいつでも笑い、本当は震えてる僕を励ます
その笑顔を奪い邪(よこしま)に微笑んだ空(から)の獣の影

天使は僕らを見つめ何も手を下さずに微笑んでる
遥か昔にはあったはずなんだ、僕らにも失われた翼が

傷つくことを代償に ちぎれた羽根を探してた
何度も眠りから覚めて いつかは真理に気づくだろう
七番目の天空を超え 君はまた光へと近づいた
楽しげに空を舞うその姿が 少しだけ寂しくて・・・


君は虹を追いかけ空の三万マイル彼方へと消えた
繋いだ指が最後の一本まで この青い色に溶けたら

ため息が空気を震わせて 門出の刻(とき)が輝きだす
君の物語が終わり 壊れかけの世界が色づく
降り注ぐ無数の花弁(はなびら)、八番目の天が君を呼んでる
「さよなら」笑顔で言った、少し 青に混じる水滴を置いて

稲妻が天を引き裂いて 罪過の縛鎖がほどけていく
希望の扉は開かれ 君は無限の自由を手にした
今空を駆ける流れ星が 消えないうちにもう一度願う
いつかまたこの空の向こうで 僕ら再び出会えるように

出会いの裏にある別れ それは逃れられぬ試練
人はいつかそれぞれの風を知って青の果てを目指す
苦慮の輪廻が終わりを告げ 永久(とわ)の夢が無事叶ったならば
僕も果てしない空を駆けぬけ あの日君と見た虹を探す

ライセンス

  • 非営利目的に限ります

Another ∞ Heaven ‐アナザー・ヘヴン‐

――――希望ある別れ

冒険系アニメによくあるような夢への旅立ちと見せかけて実は・・・という裏のある詩を作ってみたかったんだけどいまいち乗れなかった。

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投稿日:2013/07/28 22:21:27

文字数:938文字

カテゴリ:歌詞

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