【小さな巨人 】

木漏れ日の下を
自転車で駆け抜けてた
上り坂ですら
いとおしく思えた

君は待っていた
ゆるい僕の足取りでも
絶えず振り向いて
確かめてくれてた

君をからめとった
たくさんの痛みを
空っぽにしたときに
側にいられるのかな

足下に広がる
まだつぼみの花畑
摘んで束にしても
残骸になるだけ
臆病な僕は
ただ一つの残り香を
大事にしまったまま
君を忘れてしまう


巨人は怯えた
偽善に変わりゆくこと
高いところから
手を伸ばすことを

僕を奪い去った
言動や声音を
空っぽにしたならば
何を残せるのかな

目の前に見つけた
ただの蝉の抜け殻を
採って眺めたって
育つはずないのに
臆病な僕は
君と消えた道のりを
小さい夢の跡を
探すことすらやめた


足下に広がる
まだつぼみの花畑
摘んで束にしても
残骸になるだけ
臆病な巨人は
愚かな姿に泣いた
大人になりきれずに
君を忘れてしまう

ライセンス

  • 非営利目的に限ります
  • この作品を改変しないで下さい
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小さな巨人

子供の頃、おとなとは自分と違う、何か特別な生き物のようでした。

その大人に自分がなった今、子供の頃と何が変わっただろう、何を得て、何を捨ててきただろう。

子供の頃のきらきらした毎日や、たくさんの可能性の代償に、どんな大人になったのだろう。

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投稿日:2013/05/14 00:24:00

文字数:404文字

カテゴリ:歌詞

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