やぁ諸君!!吾輩は猫である。また会ったな。




 なんとか第32549代目住居、土管城を完成させることができたので、皆にお披露目を……




 ん、そうではなくて不思議な人間どもの話?おお、そうであったな。ここのところのごたごたで忘れておった。




 それでは改めて、吾輩の話を聞いてもらおうとしようか。まずはあの赤いのに会ったのが確か…(パラパラ)






      ☆         ☆         ☆         ☆         ☆


   ○月○日 ○曜日  天候 晴天


 吾輩は猫である。名前など必要ない。

 ところで私は今不思議な町にいる。あちらこちらにマイクを模したオブジェのある不思議な町である。
 
 この街は随分と平和な町だ。とても静かだ。私が数ヶ月前に訪れた町など、それはもう戦争と内乱をごちゃまぜにしたような…。


 私がそこまで考えたその時であった。


 「ぅあぁたしの歌をきぃけええええええええええええええぇっぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇ!!!!!!」


 ゴオッ!!という唸りが聞こえそうな空気のうねりとともに、とんでもない咆哮が響いた。

 何事だ!?



 「ひーっく…呑んだ次の日はやっぱ叫ばないとさっぱりしないわねぇ~。」



 声の聞こえたほうを振り向くと、赤い衣装に身を包んだ女がいた。スタンドマイクを持っている。歌手か何かなのだろうか。

 吾輩はそこで妙な匂いに気がついた。この女…人間とは違う、異質な匂いがする。そして…酒臭い!!



 「…ん~?なーに猫ちゃん?あたしになんか用?」


 吾輩の視線に気がついたのか、赤い酒女は吾輩に絡んできた。

 酒の匂いがぷんぷんする。おそらく軽く見積もっても三升は呑んでいるだろう。

 吾輩は酒がとにかく大好きだ。しかし猫故に大好きなくせに酒に弱い。大好きなのに少ししか呑めないこの気持ち、分かってくれるものはだれもいない。

 なのにこの女は一人で三升も呑んでいるだと!?許せん!!



 「ふぎゃーっ!!ふぎぃゃああおぅ!!」


 吾輩は力の限り異議を申し立てた。だがそれが、酒女の癇に障ってしまったらしかった。


 「あ?なんだコラ猫の分際であたしに逆らうつもりいいわ見せてあげるあたしの声をあたしの力をおおおおおぉ!?」


 羅刹のごとき恐ろしい表情でスタンドマイクを片手に持ち、何やらダイヤルを回している。

 よく見ればそのダイヤルの上には…「VOL」の文字が!!

 全身の毛が逆立った。銃弾の飛び交う中を駆け抜けた時すら逆立たなかった尻尾の毛が、一気に逆立った!!


 「喰らえメイコ様の最強必殺ううううううううううううう!!!!!メイコバ―――――――ストぅ!!!!!!!」


 「キアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアア!!!!」


 とっさに飛びのいた吾輩のいた場所を、恐ろしい奇声の音の塊が突き抜けていった。


 ガガガガガガガガガガガガガガガガガガガガガガガガ!!!!!!!!!!


 地面を削りながら、音の塊は彼方へと飛んで行き、遠くで爆音をたてた。どうやら建物が吹き飛んだようだ。


 「ふん…逃がしたか…。…あーまたつまらぬ物を吹き飛ばしてしまった。でもおかげでさっぱりしたわねぇ~。今度あの猫見つけたら礼言わなくちゃねぇ。」


 ぶつくさ言いながら酒女は去って行った。



 町について早々とんでもないものを目撃してしまった気分だ。

 この町の人間の喉は一体どうなっているのだ?音量を最大にしたマイクを使ったとはいえ、地面を削り物を吹き飛ばすような音波を放つとは…。

 このような人間が多量にいる町だとすれば、危険極まりない。だが、これはさらに深く人間について知るチャンスかもしれない。

 しばらくこの町にとどまってみるか…。


     ☆         ☆         ☆         ☆         ☆




 
 この町に来て最初に出会ったこの酒女は、あとから調べて、この町の長をしているらしかった。

 しかしこのような破壊兵器を抱えたものが町の長をしていていいものか?とも思うが。

 なんにせよ、この赤い酒女のおかげで、吾輩はこの町で不思議な人間たちに出会うことができたのだから、よしとするか…。

 む、誰か来たようだ…ゲッ!?酒女ではないか!!イカン、こないだ吾輩は奴の酒瓶を割ってしまい追われているのだった。急いで土管城に退避せねば…!!


 諸君、また会おう!!

ライセンス

  • 非営利目的に限ります
  • この作品を改変しないで下さい

猫から見たボカロ~赤い酒女~

どうもこんにちは、Turndogです。

とりあえずめーちゃん御免よおおおおおおおおおおorz

めーちゃんになんかものすごい武器をつけてしまい自慢げな自分と土下座する自分が共存しています。

何だよ、メイコバ―ストってwww


☆豆知識其の一☆

◎猫のプロフィール

名前:必要ない

種類:ロシアンブルー(!?)

年齢:…はっきりとは分かっていない。まだ3歳程度という声もあれば、10歳を超えたお爺猫という噂、はたまた実は尻尾を一本隠した猫又で年齢は齢100歳を超えるとかなんとか。ただ確かなのは、やたらと人…じゃない猫生経験は豊富らしい。

性格:意外と冷静かつ激情タイプ。しかも意地っ張りだが、とても知りたがりで知識は人間に引けを取らない。

口癖:文句は受け付けん。


…一言。なんだこの猫www

閲覧数:405

投稿日:2011/12/15 15:55:49

文字数:1,984文字

カテゴリ:小説

  • コメント3

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  • 青蝶

    青蝶

    ご意見・ご感想

    メイコバーストww
    最強だwwww

    猫かわいいですwwww

    2012/11/04 16:23:44

    • Turndog~ターンドッグ~

      Turndog~ターンドッグ~

      このころはまだめーちゃん無双…www

      だってさ?
      猫『カッコいいの間違いではないのか?』
      黙れよナルシwww

      2012/11/04 19:43:09

  • june

    june

    ご意見・ご感想

    猫種的に綺麗な猫だw


    メイコバ―――――――ストぅ!!!!!!!の威力計り知れないなwww

    設定に吹いてしまったww

    うろたんだー彼女一人でも保たれるではないかwww

    2012/07/14 23:28:27

    • Turndog~ターンドッグ~

      Turndog~ターンドッグ~

      意外と綺麗な猫が野良猫というこのギャップねwww…何であの頃の自分はこんな破格設定思いついたのか不思議でならない←

      だってめーちゃん馬鹿力な方がよくにあu
      めーちゃん「アァ!?」
      ごめんなさいごめんなさいごめんなs(ry

      いや確かに『卑怯なほど強い』でぴったりだけどwww

      2012/07/15 19:23:13

  • しるる

    しるる

    ご意見・ご感想

    最初にフォローありがとw
    そして、よろしくw よかったら、コメントしてねw

    メイコバァァァストォォォォ!!!
    予想:
    か○はめ波より強い
    ミサイルよりは、かろうじて弱い
    青い猫型ロボット「コエカ○マリ~」←(殴

    次を楽しみにしてますww

    2011/12/15 10:50:22

    • Turndog~ターンドッグ~

      Turndog~ターンドッグ~

      よろしくです!

      ◎メイコバ―ストの自分の中の設定
      ・破壊力はうろたんだ―ロボ<メイコバ―スト≦油田に点火!!!←(・_・;)
      ・直撃したら→挽肉いっちょ上がりぃ!←?(゜ロ?)アタフタ(/ロ゜)/アタフタ

      ちょww何この設定

      そしてこの技の異名が次で明らかに!!…ってもう書いちゃったけどwwすれ違いですね。

      2011/12/15 13:37:08

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