子供を捜せと言われても…ちっちゃい子って結構大変だよね…うろちょろしちゃうし体力あるし…。何処捜せば良いんだろう?アトラクションは動いて無いからぬいぐるみとかモニュメントとか目立つ所かなぁ?

「花壇さん。」
「ひゃっ?!…は…ハレルヤさん…。ど、どうも…。」

うぅ、この人何か掴み所無くて苦手…。悪い人では無いと思うんだけど、いきなり抱っこして来たり太れって言ったり、私そんなに頼りなく見えるのかな?心配してくれるのは有難いけど、正直どう返したら良いやら判らないと言うか…。

「そう警戒しなくても良いと思いますが、恐がらせてしまいましたか?」
「あ…いえ…その…はぁ…。」
「そんなつもりも下心も無いんですが、どうも貴女は弱々しいと言いますか、目が
 離せないと言いますか…。」
「は…はぁ…。」
「ん?目が充血していませんか?肌も少し荒れている様ですし、水分はちゃんと
 摂っていますか?人に言われる前に自分でも気を付けて身体を大切にですね…。」
「は…ハレルヤさん!その…近いです…。」

話しながらじりじり詰め寄って来るから警察に職務質問されてる気分になる。そんな悪い事はして無いけど…。軽い溜息を零すと、つんつんと髪を引っ張られた。キョロキョロした後足元に目線を落とす。

「………………。」
「あれっ?この子…。」

銀色の髪に緑と金の目のちっちゃな男の子…だよね?見覚えが無いけどさっきは角度的に見えなかったのかな?逃げるでもなくどんぐりみたいな目でじーっと私を見ていた。人見知りかな?

「こんにちは。」
「………………。」

何か喋って欲しいなぁ。

「課題はこの子から花を貰うんですよね?」
「あ、はい。」
「………………。」
「………………。」

にらめっこになってるし…。どうしよう?この状況…。途方に暮れていると男の子はポケットからホイッスルを取り出し大きな音を鳴らした。

「わっ?!何?!」
「幾徒様!やっと見付けましたよ、こんな所に…。」
「………………。」
「何故貴方が来るんですか?三月ウサギ。」
「そう言うルールな物で…幾徒様、この2人で宜しいんですね?」

幾徒様と呼ばれた子はこっくりと頷いた。スポンサーの子供達って言ってたし、社長さん所のお坊ちゃんって感じなのかな?

「それではお2人共、こちらをどうぞ。」
「へ?」

ウサギさんは手の平に収まる位の小さな四角い塊を寄越した。箱…にしては継ぎ目が無いし蓋も無いみたいだけど。

「それはからくり箱になっています。開けたら中に地図が入っていますので、先に
 その指定場所に現れた方を勝ちとします。」
「ええっ?!」
「Je vous attends pour venir.」

フランス語…?!あの人絶対馬鹿にしてる…!!

「Je comprends les mots que vous dites!」
「…へぇ…。」
「…博識ですね。」

こんな所で独学の知識が役に立つなんて…。

ライセンス

  • 非営利目的に限ります
  • この作品を改変しないで下さい

DollsGame-53.姫百合-

※意訳
「待ってるよ。」
「何言ってるのか判るんだから!」

閲覧数:418

投稿日:2010/08/04 17:51:54

文字数:1,243文字

カテゴリ:小説

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  • 門音

    門音

    ご意見・ご感想

    キト「幾徒♪おいで!」
    亞夜「いや~和やかですなぁ(*´▽`*)」
    シド「……よく喋るようになったよな」
    亞夜「いや、恐らくキトの前だけだと思う」

    2010/08/04 23:16:25

  • 門音

    門音

    ご意見・ご感想

    幾徒君キター!!!(>∀<*)ノワホーイ!!
    …って、盛り上がってるの私だけですよね…orz

    2010/08/04 22:44:32

    • 安酉鵺

      安酉鵺

      幾徒「ママ?(*^∀^*)」

      2010/08/04 22:47:36

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