ジャケット

『体温』

作詞:ゴン
作曲:ゴン

 あなたは私がどこへもいかないようにと
 私を狭い檻に閉じ込めて
 私が少しも不自由しないようにと
 檻の中に世界を作った
 小さくて小さくて
 自由など一つもない
 全てが自由な世界を

 大きな窓ガラス
 私が見たこともない遠い世界を映す
 不思議な白いお皿
 いつでも好きな時に美味しいご飯をのせて
 曇りのない鏡
 知らない誰かとおしゃべりができる
 一歩も動かずに
 全てが手に入る
 窮屈な自由を

 好きと言って
 愛しているよと
 口先だけの偽りで
 構わないから
 私とあなたが
 こうして繋がっているの
 まやかしだと信じさせて


 あなたが私の名前を呼んでいるのを
 私はずっと耳を澄まして
 どうして私には呼ばれるべき名前など
 まだないはずなのに
 あなたの声も
 顔も姿も
 ひとつも知らないままで

 嫌いと言って
 愛していないと
 心から出る本当の
 真実なら
 私とあなたが
 それでも繋がっているの
 仕方ないと笑ってみせて

 どこに行くのだろう
 どこから来たのだろう
 何もかもを忘れたままで
 私はあなたを引き裂くつもりなど
 これっぽちもないのに

 声を上げて
 あなたを呼ぶの
 そしてあなたとの繋がりを絶って
 こうしてあなたと初めて出会う
 檻の外は恐ろしく冷たいままで

 抱きしめて
 名前を呼んで
 初めて触れるあなたのその体温に
 私はそれがただのまやかしだと
 壊れると 消えてゆくのと
 知っているのに
 涙が 涙が

 あなたは私がどこへでも行けるようにと
 檻を開けて後ろで手を振って

00:00 / 05:31

この作品にはライセンスが付与されていません。この作品を複製・頒布したいときは、作者に連絡して許諾を得て下さい。

体温

自作小説夢の島ホームシック内の挿入歌詞部分に曲を当てたものです。
過去あげたもののボカロ歌唱版です。

閲覧数:166

投稿日:2020/10/06 23:49:54

長さ:05:31

ファイルサイズ:7.6MB

カテゴリ:ボカロ楽曲

クリップボードにコピーしました