【IA】fairy dragon【オリジナル曲】

kakelta

歌詞

さざなみの音がこだまする
暗闇の洞の奥で
魔法の竜が目を覚ました
記憶は遠くでかすんでいる

「僕は誰？」って声
誰も応えない

優しい風が通り抜けてく
ただ広い浜辺の真ん中で
声をあげる竜が一人
哀しくて震える晴嵐の空

しなやかな自慢の尻尾で
器用に砂に絵を描く竜
小さな子供が会いに来た
目を輝かせて言葉にする

「僕とほら一緒に」
「遊ぼうよ」

優しい風を翼に受けて
遥かな大空に飛び乗った
声をあげる君と二人
いつだってそばにいる
いつまでも

何度目の朝がきた頃だったか
ついに君は現れない
少年は子供では居られない
夢を取り残して春が咲く

いつかの日の絵空を描き
まぶたを閉じてゆく魔法の竜
声をあげる竜が一人
その瞳は空のような

澄んだ碧

優しい風が通り抜けてく
桜吹雪の舞う真ん中で
羽根を広げ竜が一人
声を張り上げて哭いていた

遠く君に届きますように

さざなみの音がこだまする
暗闇の洞の奥で
魔法の竜が眠りにつく
瞳の色は誰も知らない