行りの色をまとった
どことなく退屈だった
雨が雑踏を包んだ
街は霞に沈んだ

いっそ灰色の中
どこか流されるように
水面に少し笑って泣いた

戻らなくて遠ざかっては
昨日に縋ってしまうの
どうして? 痛いくらいもっと縛っていてよ
忘れられないように
夜を待って眠れなくてさ
雨と混ざり合う春の匂いが漂っているような
少し不安定な夢を待つ


湿気た空を吸い込んだ
にわかに胸が詰まった
こらえる間もなくなった
雫が砕けて散った

葛藤、思案、疎外
溺れたまま歌っているのに
誰にも響くことはないの?

届かなくて怖くなっては
理由を探してしまうの
どうして? 痛いくらいもっと洗い流してよ
何も見えないように
溢れだして止まらなくてさ
沁みつく残像も今、壊してしまえたらなんて
少し不明瞭な夢を抱く


しんと独りきりの部屋、飽和した宵
濡れた窓を見遣って
強がりが痛みを増した

戻らなくて遠ざかっては
昨日に縋ってしまうの
どうして? 痛いくらいもっと縛っていてよ
忘れられないように
夜を待って眠れなくてさ
雨と混ざり合う春の匂いが漂っているような
少し不安定な夢を待つ

ライセンス

  • 非営利目的に限ります
  • 作者の氏名を表示して下さい

春霖の街 / v flower

閲覧数:119

投稿日:2020/05/02 00:21:47

文字数:488文字

カテゴリ:歌詞

オススメ作品

クリップボードにコピーしました