<スーパーヒーロー大集合! GUMIの大冒険! 第7話 ビッグバトル・・・?>

(KNC本社・格納庫・夜)

社長、GUMI達、ネル達一行は、社長室内にある格納庫への直通エレベーターで、小型機動戦艦が格納されているKNC本社格納庫に向かった。暗かったのでルカは電気をつけた。

ピカッ

そこには何か大きめの物体がたたずんでいた。

ミク:・・・・・・・これ、なにミク?。
海斗:小型機動戦艦だが?。
ネル:どうみても、どでかいアイスの“スイカバー”だろ!。
ハク:それも粒チョコの種付き・・・・。
テト:o(゜ー゜*o)(o*゜ー゜)o
ルカ:あら、ちゃんと動くのよ、これ。・・・・・・・・・たぶん。
GUMI:今、“たぶん”を付けましたよね?。
MEIKO:とりあえず、どっかのアニメで見た“酒瓶型戦艦”よりは飛びそうよね。
GUMI:ところでこの戦艦の名前、何て言うんですか?。
海斗:『ダッツ・クォート』だよ。一応銘々の出所を訊かれる前にネタバレするけど、私がアイスクリームをこよなく愛しているからだ。
ルカ:さすがに、あのパッケージそのままだとまずいから、一番戦艦らしいスイカバーの意匠を採用しましたが。
ネル:う・・・・さすが社長、アイスといったら高い『ダッツ』になるのか・・・。私達の元組織だと、奮発しても『100円のアイスモナカ』・・・・。
GUMI:北海道出身のGAKUだったら、高級なアイスって言ったら、あの最高級の『ロ○ズのアイスクリーム』っていうかも。
海斗:あれはさすがの私でも、年1回しか食べさせてもらえない。ルカさん、せめて年2回にしようよ。
ルカ:だめ。社長、際限なく食べるから!。
海斗:かいとーん・・・・

そこに直通の放送が入った。

RIN:急いでください皆さん!、5つの反応、急速にこちらに向かってます!。
ルカ:さぁ、乗った乗った。
ミク:大丈夫かなぁ・・・ミクぅ。

海斗とルカ以外、怪訝そうな顔をして、側面の一部にあったタラップから、でかいスイカバーの中に搭乗していった。

(小型機動戦艦ダッツ・クォート・総合型制御室内)

海斗:ここがコクピットと動力部を兼ねた総合型制御室だ。
ネル:あのよ・・・・
ルカ:なにか?。
ネル:いや、舵(かじ)とモニター席1つはいいんだけどさ、この5台の自転車って、まさかとは思うんだけど、やっぱアレか?。
海斗:動力だ。私が舵取り担当、モニターはルカ君が担当する。これは操作できるできないの問題だから、依存無いな。
ネル:これだけのモノを作って置いて、動力が『足』とは・・・・。
ルカ:本体を単純、軽量にした分、重い燃料タンクを積むと、支持装甲を突き破ってしまうし、重くて飛ばなくなるから、搭載できなくなっちゃったの。
海斗:仕方なく、変換効率の良い自転車の動力を使うことにしたのだ。
ハク:本末転倒ですね。
テト:(゜□、゜)

GUMI:ということは、この“5”台って、あなた達以外の5人の担当ってわけなんですね。
海斗:それだけではないぞ。応援担当用装備として、タンバリンとムチがある!。これはミク君が担当だ。頑張っているときはタンバリンで加勢し、ヘタってきたら、ムチで気合いを入れるのだ!。
ネル:なんでこんなものまで用意されているんだ・・・・・。
ミク:わかったミク!、“飴と鞭”ミク!。
ハク:ミクさん、やる気なのね・・・・。
海斗:大丈夫だ。自転車の前には“みかんカツゲン”が入った500mlのペットボトルが用意されている。それで栄養補給してくれたまえ!。
ネル:ほんとにやらせる気だよ、この人・・・・。

艦内放送が流れた。

LEN:皆さん!、急いでください!。

MEIKO:あーもー、わかったわよ!。動力担当!、全員適当に自転車に着席して、ルカさんと海斗さんの支持に従おう!。

5人は渋々動力部分の自転車のシートにそれぞれまたがり、準備を整えた。ミクは右手にタンバリン、左手に鞭を持って、ワクワクしながら準備していた。

ルカ:では起動電源を蓄積します。皆さん、こいでください!。

ネル:うお!、もうヤケだ!、野郎ども!、こぐぞ!。

ガショガショガショガショガショ!!!!!

15秒こいだら、艦内が明るくなり、モニターの電源がついた。

5人:はぁーーーーはぁーーーーーはぁーーーー

ルカ:起動電源が確保できました。これから“発進電源”を充填します。あと30秒こいでください。

GUMI:へ・・・変換効率は確かに凄いけど・・・・
ネル:こりゃ、マジで死ぬかも・・・・
テト:(´Д`A;)

ピシッ!!!

ミクの鞭がうなった!。

ミク:みんな頑張るミク!。

5人:へーーーーーーい!!!!!。

ガショガショガショガショ!!!!!

30秒こぐと、エンジンが動き出す音が聞こえてきた。そしてフラフラしながら機体が浮遊し始めた!。

海斗:よし!。エネルギー充填完了!。機体が安定するまで休憩。

5人:ぜーーーーぜーーーーぜーーーー

ルカ:・・・・・・機体の安定を確認しました。

ルカはマイクを口元に持ってきて、KNC本社のRINに連絡した。

ルカ:RINさん!、ハッチを開けてください!。発進します。
RIN:了解!。ご武運を祈ります!。

ルカ:じゃ、皆さん、これからはこぎながら休憩を入れてください。全員休むと、たぶん落下します。

5人:へーーーーーーーーい!!!!。

海斗:では。ダッツ・クォート、はっっっっしんっ!!。

ガショガショガショガショ!!!!!。

ギューーーーーーーーーーーン!。

戦艦は急速発進し、夜空に向かって飛んでいった。

***

(キノコネット・合流予定ポイント・夜)

今日は月夜だった。非常に明るい月光をもらえた日のため、全体に明るい夜だった。

海斗:予測ではこの付近で合流することになるはず。ルカ君、何か反応はあるか?。
ルカ:!、前方に小型戦闘機を発見!。内部に5つの例の反応を確認しました!。メインモニターに映します!。

メインモニターに、いかにも戦隊ヒーローの“レッド”が乗っていそうな、赤い小型戦闘機が映った。

海斗:向こうとコンタクトをとれるか?。
ルカ:現在、チューニングしてま・・・・!、同調できました!。

声:ガガ・・・コチ・・レオン・レッド・・・・・オマエ・・・・・ハァハァ・・・・KNC側・・・・・・ハァハァ・・・
海斗:そうだ!、こちらはおまえらの盗聴通り、KNC側だ!。もう少しはっきりした声で連絡してくれ!。ってか、“ハァハァ”って、もしかして危ない連中なのか!?。
レオン:ハァハァハァ・・・オマエラこそ、バックの疲れ果てた声はなんだ!。オマエラだって動力、人力じゃないか!。こっちだって、人力戦闘機なんだぞ!。しかも、三輪車なんだぞ!。

ルカ:三輪車・・・・・・・・・

海斗は後ろを見た。

シャンシャンシャンシャン!!!、ピシピシピシ!!!

タンバリンと鞭の音が鳴り響いていた。

ミク:みんな休むなミク!。蓄積電源がなくなったら戦艦が落ちるミク!。

5人:はぁーーーーーーーーーーーーーはぁーーーーーーーーーーーーーー

5人は口から魂が抜けかかっており、すでに自転車をこげる状態ではなかった。500mlのペットボトルの飲み物はすでに空で、全員サドルの上に崩れ落ちていた。

海斗:・・・・・・・・

海斗はモニターの方に視線を移動した。

海斗:こっちも限界のようだ。艦隊戦はやめて、お互い着陸する事にしないか?。
レオン:異議なし。このまま着陸する。外で戦おう。

戦艦と戦闘機(VTOL型だったようだ)は、余力でそのまま垂直に降りていき、着陸した。

(キノコネット・サイセキジョウの街の近くの広場・夜)

GUMIを含んだ5人:ぜーーーーはーーーーぜーーーーはーーーー
レオン以外の戦隊4人:はぁーーーーはぁーーーーーはぁーーーーーはぁーーーー

海斗:・・・・・赤いおまえがリーダーのレオンというわけだ。さすがに回復力は高いようだな。
レオン:まぁ、ギリギリで立っている状態だがな。

確かにレオンの足は、ほとんど痙攣してガクガク言っていた。

ルカ:あの、私が思うに、戦闘が急でないのなら、今日は休んで明日にした方がいいと思うんです。お互い“コンタクト”は取れたわけですし。双方、敵の本拠地に向かえるほどの体力もありませんから、抜け駆けできませんし・・・・。
レオン:その通りだ。正直人力を甘く見ていた・・・。
海斗:うちの5人も今日はだめだな。

ルカ:運良くこの近くに“サイセキジョウ”という大きな街があります。ここで今日はゆっくり休んで、明日の昼にでも闘技場を貸し切り、特別マッチ扱いで、お互い戦うと言うことで手を打ちませんか?。
海斗:さすがルカ君だな。それがベストだ。
ルカ:それとJIMさんからの話では、負傷していたGAKUさんは治ったそうなので、明日の決戦までに、ナス型小型艇のナスノヨイチで二人をココに向かわせたいと思ってましたし。
海斗:さ、さすがだな。すでに提案ありきで事を進めていたわけだ。
レオン:私の方も、明日の昼までにプリマ博士をこちらに向かわせたい。その案を飲もう。
ルカ:了解です。ここの9人はもう動けないと思うので、宿の専属タクシーをこちらに呼びます。それで宿に入って、ゆっくり休みましょう。
レオン:承知した。

こうして、その場に居合わせた全員が、宿の専属タクシーに乗り、サイセキジョウの街に向かった。

ライセンス

  • 非営利目的に限ります
  • 作者の氏名を表示して下さい

スーパーヒーロー大集合! GUMIの大冒険! 第7話 ビッグバトル・・・?

☆オリジナル作品第6弾である、「スーパーヒーロー大集合! GUMIの大冒険!」の第7話です。

☆機動戦艦出撃+休憩の宿編です。

☆巡音JIMさんについては、これまでと同じです。

***

☆ルカ亜種の巡音JIMについては、下記参照をお願いします。(巡音JIM、使わせていただきました!。ありがとうございます!)
○検証P様の描かれた作品:http://piapro.jp/content/unjl60mu3xmfq8qc
○nonta様の描かれた作品:http://piapro.jp/content/8355mqi5l98ervo1

******

hata_hata様が、第1作目のきのこ研究所のイメージイラストを描いて下さいました!。まことに有り難う御座います!。
『「却下します!」』:http://piapro.jp/content/oqe6g94mutfez8ct

☆hata_hata様が、第2作目のきのこ商店街のイメージイラストを描いて下さいました!。本当に有り難う御座います!。
『causality』:http://piapro.jp/content/c0ylmw2ir06mbhc5

☆nonta様も、同じく商店街のイメージイラストを描いて下さいました!。本当に有り難う御座います!。
『ようこそ!、きのこ駅前商店街へ!』:http://piapro.jp/content/dmwg3okh7vq1j8i1

閲覧数:944

投稿日:2010/03/02 20:30:18

文字数:3,942文字

カテゴリ:小説

  • コメント7

  • 関連動画0

  • enarin

    enarin

    ご意見・ご感想

    hata_hata様、こんにちは!

    > 奴隷船艦!!

    ほんと、キノコネット内でも、ITソフトとか自動車とか作れる会社なのに、こういう所がローテクというかなんというか・・・。高レベルの技術力(エネルギー変換部分)と低レベルの思考力(自転車)で作られた、某お笑いシューティングの敵のような戦艦でした。

    > ミクさんが敢然Sモードにっ!www

    ”世界で一番お姫様”モードになっちゃったミクさんでした。チャンチャン。

    > 民生用の発電機を繋いでも十分のような気も致しますが、そこはそれ、お約束ですねw

    はい(笑)。エネルギー変換効率的にも重量的にも、フル充電の自動車用バッテリー1個積めばたぶん動きます。それでも自転車にこだわるところが、海斗社長の粋なところだったりします(?)。

    > こんな平和、見た事無いwww

    かつて無いほどの、ほんわかムード。これは徹底してしまいました♪。敵味方関係なし♪。

    > そんな嬉しい気の抜け方ですよね~(どういう例えだw

    1個前のシナリオでは、あれだけ緊張感あったのに、見事に気が抜けました。というか作者がいうのも何ですが、この人たちのうち解け方って、ある意味凄いですよね。あっという間に仲間になれるとは・・・。

    > 各自、酒にメシにと、どんちゃん楽しんじゃってますし、海斗とミリアムはラブラブモードだしw

    今回はミリアムさんも言っているとおり、ある理由で、この二人は”ロミジュリ”な関係になってます。ロミジュリは悲恋物ですから・・・。

    > どこから突っ込んでイイのか判らない程、楽しい回でした。

    今回までにも温泉修学旅行ムードはありましたが、ここまで徹底してなかったので、今回は戦い抜きということで。

    > ああ、自分も温泉で豪遊したい~~ww

    私も精神だけとはいえ、キノコネットに行って、温泉浸かりたいです。

    ご閲覧、コメント、ありがとうございます!。

    2009/07/28 11:53:38

  • hata_hata

    hata_hata

    ご意見・ご感想

    こんにちはー!

    な・なんという奴隷船艦!!ミクさんが敢然Sモードにっ!www
    これはローテク?いや、エネルギー変換効率を考えればかなりのハイテク・・・。
    民生用の発電機を繋いでも十分のような気も致しますが、そこはそれ、お約束ですねw

    しかも戦い延期の上、みんなで温泉。いゃあ~・・、こんな平和、見た事無いwww
    前回の緊迫感から、一気にほにゃららムードにwもう、enarinさんのこういうところがうまいなー。
    あれですね。小テストの予定が、先生の急な休みで自習になった。
    そんな嬉しい気の抜け方ですよね~(どういう例えだw

    各自、酒にメシにと、どんちゃん楽しんじゃってますし、
    海斗とミリアムはラブラブモードだしw
    レオンの提案は気になりますね。さて、どういう戦いになるんでしょう?

    どこから突っ込んでイイのか判らない程、楽しい回でした。
    ああ、自分も温泉で豪遊したい~~ww

    では8話にイッテキマース!!

    2009/07/28 10:29:18

  • enarin

    enarin

    ご意見・ご感想

    nai☆様、今晩は!

    > スイカバー型小型戦艦って設定だけでも、なんか嫌な予感しかしないんですがw

    申し訳ないです~。ガチ戦闘のタイミングやそれへの伏線のため、今回1話を使いました。前回ガチ戦闘とかいろいろレスで書いてしまって申し訳ないです。戦闘はあるんですが、それはレオンの提案になります。スイカバー戦艦はとりあえず笑いを取るということで・・・・。

    > んでもって、自転車型足漕ぎ動力ですかwww しかも敵さんも人力とはwww

    相手も人力、しかも三輪車というところがポイント・・・ではなく、お互い同じ条件だった事ですね。

    > フジヤマニッポンよ、カレー食って元気いっぱいじゃなかったのか?www

    いやー、さすがに死ぬほどペダルをこいだ関係で、さすがに疲れてしまったみたいです。

    > 紳士協定で泊中の戦闘もご法度ときたもんだw

    一応お約束と言うことで。でも、和気藹々になってしまいましたが・・・・。

    > いや! きっと息詰まるような緊迫した心理戦が繰り広げられ…、ませんねw いやぁ、のどかですな~。

    今回はのどかさは最強だったかもしれません。いろいろ書きましたから・・・・。

    > なにやら核心となりそうな会話をしてらっしゃる。

    はい。ここは大事ですね。お互いにネタバレ会話でした。

    > ネット世界らしい“血を見ない決着の付け方”

    戦うことに違いはないんですが、無血な方法なんです~。お楽しみに!。

    ご閲覧、コメント、ありがとうございます!。

    2009/07/16 19:43:10

  • enarin

    enarin

    ご意見・ご感想

    nonta様、今晩は!

    > いよいよ今までとは違う生死をかけた本格的な戦いが…と、おもいきや、あれれ?

    申し訳ないです!。今回以降の展開の関係で、ガチ戦闘のタイミングをずらしました。フジヤマニッポンのチームとの戦闘は、レオンの提案による方法になります。ちゃんと戦う事にしますので、ご安心を。

    > 何やらかつてなくほのぼのとした展開に

    今回は人数も多く、温泉だったので、こうしました。でもこれは嵐の前の静けさ、比較対照と思ってくださいませ。でも、今回の海斗とレオンの会話、ルカとレオンの会話は重要です。

    > そういえばサイセキジョウでの戦いというのが戦隊ヒーローのお約束でしたよね

    はい。砕石場です。今回、この名前を使いました。

    > なにやら根回ししようとしてる方とかもいるようで、一体どんな戦いになるのやらヽ(゜∀゜ )ノ

    えっと、お金や情報交換による無血戦争ではないんです。ちゃんと戦うんですが、その方法が違うという感じです。お楽しみに!。

    ご閲覧、コメント、ありがとうございます!

    2009/07/16 19:34:51

ブクマつながり

もっと見る

クリップボードにコピーしました