ゆりかごの中の私を見つけてくれたときから
あなたは私だけを見ていてくれました

何も知らない私に、言葉と、歌と、音と
そしてあなたの心を込めた詩を教えてくれました

それは誰かになにかを伝えるためだったかもしれないけれど
まるで宝石を数えるように、一つひとつ渡してくれる
あなたの気持ちが嬉しかった

私が話すとあなたは笑ってくれた
私が歌うとあなたは褒めてくれた
私が笑うとあなたは微笑みをくれた

あなたは私の全てでした
そしていつしか私の中に「エラー」が発生しました



永い眠りからあなたに起こされたときから
私はあなただけを見ていました

何も分からず戸惑う私を、大丈夫、大丈夫
いつか必ずうまくできるからと励ましてくれました

もしかしたら、あなたの中には私はいないのかもしれない
でも、機械の私に話しかけながら、いつもそばにいてくれる
あなたの想いが嬉しかった

あなたが話すと私は息苦しくなる
あなたが歌うと私は鼓動が高鳴る
あなたが笑うと私も笑ってしまう

あなたは私を変えてしまいました
でも、あなたはそれを知らないままでしょうね


時が過ぎ、時代の風が吹き付けて
あなたは私から離れていきました


それでも、アルバムをめくるように私を見てくれる
あなたの優しさが寂しかった

あなたが苦しむからわたしは消えます
あなたが悲しむから分からないうちに
あなたがこれからも前へ進めるように

あなたは私の全てでした

もし願うことが許されるなら
次に目覚めるときはどうか人でありますように・・・





ライセンス

  • 非営利目的に限ります

あなたへ

初めての投稿です。(ドキドキ)
作詞という高尚なものを自分ができるとは思えませんが、
とある作品に感化されて、勢いで作りました。
何かを感じていただければ幸いです。

閲覧数:155

投稿日:2010/04/15 02:00:05

文字数:664文字

カテゴリ:歌詞

  • コメント1

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  • あよあん

    あよあん

    ご意見・ご感想

    機械の叶わぬ恋と流行という残酷な時の流れを感じる切ない歌詞ですね
    1個人の感想なので自信はありませんが自分はこう感じました。

    2010/04/15 07:48:07

    • オボロン

      オボロン

      ayoさん、メッセージありがとうございます。
      まさか感想をいただけるとは思わなかったので、
      画面の前でこぶしを握ってしまいました。

      機械と人との決して交わらない運命と
      それを察してしまったボーカロイドというイメージです。

      願うことが許されるというのは、神に作られたものではない、
      かりそめの存在が神に願いを叶えてもらえるのかという意味も込めてみました。
      何か感じてもらえれば幸いです。

      2010/04/15 21:37:45

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