ある日のことだった。


俺は昼飯を探しに、いつも通り森の中を歩いていた。
すると、俺の歩く先に、緑ばかりの森の中で揺れる、赤い何かが視界に入った。


それがまさか、人間の子だとは思わずに―…。


目を凝らすと、金髪の少女が歩いているではないか。

嘘だろ!?
こんな森の奥に人間の子供がいるだと…!?


見つけた赤色に向かって近くまで行った俺は、驚きとともに目を輝かせた。
若い人間なんてこの森に住んでいるおおかみにとっては、滅多にないごちそうだ。


俺はさっそくごちそうを頂こうと、赤ずきんをかぶっている金髪の少女が歩いている道の先の、樹の陰に先回りした。




―――

俺達おおかみは、狩りをする中で、独特な特徴を持っている。


それは、普段味わえないごちそうを目の前にし、ある条件を満たすと、血が唸り始めて、いつも以上の集中力とパワーが出るのだ。

しかし、一度その状態に入ってしまったおおかみは、その獲物を狩ることが出来るまでは、自我を保てなくなる。


その条件と言うのは、とても簡単なことだった。

  まず、獲物の前に現れ、会うこと。
  そして、獲物の体、どこかに触れ、言葉を交わすこと。


たったこれだけだ。
たったこれだけのことをするだけで、凄い力が出るのだ。



1年前くらいに、この能力を使ったことがある。

その時の俺は、あまり良く覚えていないのだけれど、俺が俺でなくなったかのような、心地の悪い気持ちになったことを覚えている。

―――




少女が俺の隠れている木の近くにやってきた。
すると少女は立ち止まり、辺りを見渡し始めた。


人間は、獣の視線を感じ取る能力があるらしい。
つまり、気付かれた、ということだろう。

しかも、獣を失神させる声も出せるらしいので、やるなら急いで狩らないと俺の命が危ない。

そんなことを考えていると、赤ずきんをかぶった少女が俺のいる方を向いてきた。
それに気付いた俺は、なぜか、少女を見てしまった。

その瞬間ー…。




でもまさか、目があってしまうとは思っていなかったんだ。
でも、あってしまった。

ほんの一瞬のことだったけど、俺にとっては、長い長い一時だった。


その瞬間、今まで感じたことのない、温かい感情が胸の奥からこみ上げてきた。

…何だ?この想いは…?


何が何だか分からないまま、俺はその場に立ちすくみ、胸だけがドキドキとうるさくなっていた。

ライセンス

  • 非営利目的に限ります
  • この作品を改変しないで下さい

【自己解釈】おおかみは赤ずきんに恋をした【おおかみ1】

こんばんは^^

10月以来のテキスト投稿です。はい…。

色々書かなきゃいけないこともわかっているのですが、、
またまた新しいのを書いちゃいましたorz


まぁそんなことは置いといて…
今回からはひとしずく x やま△さん作の
おおかみは赤ずきんに恋をしたの自己解釈を書かせていただきます。。

ひとしずくさん大好きすぎてやばいです(・□・;)//

この話はおおかみ編と赤ずきん編で分けて書くので、読みにくいかもしれませんが、勝手に書かせてやってくださいm(__)m


偉大なるおおかみは赤ずきんに恋をした本家様↓
http://www.nicovideo.jp/watch/sm18529569

閲覧数:241

投稿日:2013/04/16 14:00:49

文字数:1,029文字

カテゴリ:小説

  • コメント1

  • 関連動画0

  • 憐斗

    憐斗

    ご意見・ご感想




    続きが楽しみだぁ(m'□'m)

    この曲うちも大好きだよ♪

    2013/03/21 15:17:49

    • 亜梨亜

      亜梨亜

      読んでくれてありがとう><

      ひとしずくsの曲はマジで神!!

      2013/03/21 16:34:47

オススメ作品

クリップボードにコピーしました