＃２６「崩壊とテト」



前回のあらすじ

グミさんが解放したリンさん、レンさん

そして、リリィさんが大暴走！

もう……それは大暴走以外の言葉は当てはまらなくて……





ゴスッ

幸せそうな顔で倒れ込むリリィさん

椅子を元のところに返すグミさん


「もう！だから、リリィの近くに寄っちゃだめだってば！」


グミさんが、レンさん、リンさんをしかる

なんか……グミさんに叱られると腹が立ちそう……


「うん、ありがとう、グミさん」


レンさんは汗をぬぐいながら、お礼をいった


「はぁ、はぁ……もう疲れた～！」


リンさんは、息があがっている


「さぁさぁ！復活する前にさっさと廊下に行く！あっちには、ハクたちがいるから」


メイコさんに指示され、大人しく従う黄色い二人

よくよく考えてみると、今、テイやルコがいなくてよかった

ルコの性別はよくわからないけど、テイは確実にリリィさんのストライクゾーンだ


「いやはや……こうなる事は予想できてたでござるが、こうも騒がしいとは……」


がくぽさんがため息をついた

しかし、こんなに騒がしくても、ルカさんは、まだすーすーと可愛く寝息をたてている


「あの……ルカさんって、普段からあんなに寝ているんですか？」

「いや。そんなことはないでござるよ？」


がくぽさんが目線でメイコさんに同意を求める


「そうね、でも、一度寝たらそうは起きないわね」

「寝る子は育つ～ですよ～！」


グミさんが手を突きあげて、元気よくそういった

寝る子はよく育つか……そういえば、うちのルコも………………くっ

……私もいっぱい寝れば、彼女たちみたいな体になれるだろうか？


「まぁ、私くらいになると、いまさら成長もないけどね」


メイコさんの言葉が、素直に自分の胸に刺さる









「それにしても……しるる、どこに行ったのかしらね？」


メイコさんは時計をみた

最初にルカさんが来て、かれこれ4時間……


「それにミク様も遅いね～？」


グミさんは、憧れのミクさんが待ち遠しくて仕方ないようだ


「もはや、なんのためにここに来たかを忘れそうでござる」


そうだなぁ……

みんなは、しるるに呼ばれて来たって言うのに……しるるはいないし……って、あっ！！




すっかり、しっかり、きちんと、完全に忘れてた！

私、皆さんにインタビューをするっていうことがあったんだった！！


「テトさん、どうしたの？顔色が悪いけど？」


メイコさんに顔をのぞかれて、そういわれた


「いままで、すっかり忘れてたけど…………私、皆さんにインタビューを……」

「あぁ！そういえば、そんな話あったわね！」


メイコさんも忘れていたようで……


「もういいんじゃない？どの道、この状況じゃ、まともなことは何もできないわよ？」

「そ、そうですか？」


私も正直、もうどうでもいい……というか、やりたくない


「うん～、タイトル詐欺だけどね～」


グミさんのメタ発言が、その場にいた全ての人を凍りつかせたのだった……