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※ 注 意 ※
当小説はmothy_悪ノP様の「悪ノ娘」、「悪ノ召使」の二次創作です。
mothy_悪ノP様には全く関係はございません。
言うなれば勝手な妄想です。
独自の解釈を多く含みますので、それを嫌悪する方は見ないことをお勧め致します。
何か問題等ありましたら言ってください。すぐにでも削除いたします。

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国中に、時計塔の鐘が響き渡る。
部屋の時計を見ると、時間は午後三時を指していた。

「あら、おやつの時間だわ」

そう呟くと同時に、部屋の扉が静かにノックされる。
誰だか確認することの無く、私は入室を促した。
この時間に来るのは一人しかいない。
失礼します、という声と共に扉が開く。

「リン様、おやつをお持ちいたしました」

そこにいたのはやはり想像していた人物で、私の顔は自然と綻んだ。

「遅いわよ、レン」

微笑みながらそんな軽口を言えば、レンも笑って謝罪の言葉を口にした。

「今日のおやつは何?」
「クレープ・シュゼットになります」

そう言って目の前に置かれたものからは、オレンジのいい香りが漂ってきた。
口に運べば、口の中いっぱいに甘酸っぱい香りが広がる。

「美味しいわ。やっぱりレンのお菓子は最高ね」

以前、大臣の一人がシェフに根回しをしてお菓子に毒を仕込まれたことがあった。
それ以来、私はレンの作った料理しか口にしない。
レンだけが、この城の中で唯一信頼できる。

「…ところでレン?」

クレープ・シュゼットを食べながら、レンを横目で見る。
レンは何でしょう?、と微笑み首をかしげながら聞いてきた。

「何時になったら戻るのかしら?」

私がそう言えば、何のことか直ぐに分かったのか微笑みは苦笑に変わる。

「…やっぱりダメか」

次に口を開いたときには、先ほどのような堅苦しさはなくなっていた。

「当たり前でしょう?何度も言ってるじゃない。二人のときは普通でいなさいって」

私たち双子なんだから…、と小さく言えば、レンは優しく頭を撫でてくれた。
まるで子ども扱いされている様で少し癪ではあるけれど、私はこの行為が結構好きだったりする。

「レン、後で明日のドレス選び手伝いなさいよ?」

手が離れていくのを少し名残惜しみながら、私はレンにそう言った。
明日は隣国である緑の国のダンスパーティがある。
内心は招待したくないと思いつつも、権力の強い我が国を無視したら後が恐いのだろうと簡単に想像が付く。
本来ならば面倒くさいから行かないのだけれど、今回は別。
なぜなら、少し気になっている青の国の王子様も出席するらしい。
そんな思いを知ったか知らずか、レンはくすくすと笑って言う。

「分かった。最高に可愛いの、選んであげるよ。お姫様」
「…バーカ」

さらっとそんなことを言うレンに、慣れていない私は照れながら残っているクレープ・シュゼットを一気に口へ入れた。




ライセンス

  • 非営利目的に限ります

【二次小説】悪ノ国ノ物語~Ⅰ~


何番煎じかは分かりませんが、「悪ノ」シリーズが大好きすぎて衝動的に書きはじめてしまいました。
まだ歌詞の一番あたりです。
予定では計3・4話+α的な予定。

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素晴らしい原曲はこちら♪
 □mothy_悪ノP様
 ・「悪ノ娘」http://piapro.jp/a/content/?id=sjgxgstfm2fg2is4
 ・「悪ノ召使」http://piapro.jp/a/content/?id=ktapoh00jbyf60v3

閲覧数:560

投稿日:2009/09/03 17:43:18

文字数:1,230文字

カテゴリ:小説

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