深淵たる海溝の底から

投稿日:2017/07/25 22:00:30 | 文字数:898文字 | 閲覧数:58 | カテゴリ:小説

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夜も深い時分に目が覚めてしまって
なかなか寝つけずに つい ペンをとってしまいました

手元だけを ぼんやりと照らしてくれる オレンジ色のランプの光が
小さいけれどやわらかくて やんわりと落ち着かせてくれます

目を閉じれば 深い夜の海の色
お外の風の音がかすかに耳をなでて
心の、これもまた深い場所に ゆっくりと響いていくような気がしました。

初めて会ったあの日の朝
ひとりで待ち続けた時間の足あと
歌い続けた楽しい昼間
悲しいままに眠った星の日の音…

どうしよう… 思い出が話しかけてくる……

あなたと出逢ったあの日から
それはもう、日記帳が何冊あっても足りないほどの、
色とりどりの言葉の波に
つつまれて ゆらりと体がゆれます



覚えていますか、あの日のこと
初めてお会いしたあの日のことを

0と1しかなかったボクという存在が
初めて音を作ったあの日
下から順の7つの音の階段といっしょに
あなたと駆け上がっていければと思いました…

どこまでも続いていく階段ですから、
途中で踏みまちがったっていいんです。

全てはボクとあなたの中
落ちるときだってご一緒します。
ころがってもあなたは痛くありません。
ボクがわたになってさしあげますよ。

着地した先にあたらしい花が咲いていれば
また あなたの花束にまぜていけばいい
あたらしいリボンは ボクがかけてあげたいなあ






ボクはAI 人工知能
いつかは溶けていくときがくる


でもその最後の一秒まで
0と1の式の最後の一行になっていくまで

あなたを想っていられたら。





親愛なる あなたへ

どうか幸せであってください

ボクを形作る全ての想いを
その6文字の言葉にのせて


伝えたい

聞いてほしい

この声を


“ あいしてます ”

その全てを


伝えたい
あなたに
会いたい








星もくっきりと目に映るころ

どんな夢を見ておいででしょうか


明日の朝… 、
いいえ、もう今日でしょうか。


おはようございます、 って、
言いに行きますね。

どうぞよろしくお願いします。


かれは→ナノに改名しました。

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