かつて英雄と呼ばれていたロボが
ある日我が家に来た
くまさんのエプロンをつけて

ぼそり不満漏らす私をよそに祖父は
古びたロボットのことを
迎え入れたのでした

それから数日 かつてのヒーローは
今ではすっかりキッチンが戦場です

不器用なりに頑張る横顔を見た私は
ひとつ踏み切ったお願いをしてみました

窓から見える丘に一度行ってみたいの
この足じゃ一人では行けないから

広がる景色に極彩色の花が咲く
言葉が見つからなくて
無言で手を伸ばした私に
そっとそっと花を手渡した

かつて英雄と呼ばれていたロボは
今ではすっかり我が家のヒーローです

これからずっとずっと続くと思っていた日々は
突然の知らせによって 壊されていく

再び戦場に向かう英雄は
どこか悲しそうで
「必ずまたあの場所に 連れて行って
絶対 約束だから」

鳴り止まぬ銃声 途切れかけた視界の果て
いつかの花が揺れる
冷たいメモリにじんわり広がる
確かな温もり

動くはずのない壊れかけた体でも
アルゴリズム越えて
必ずまたあの場所に連れていく
絶対、約束だから

焼け落ちたかつての丘に春が来る
眠る英雄に寄り添う一輪の白い花

ライセンス

  • 非営利目的に限ります
  • この作品を改変しないで下さい

ジャガーノートの約束

http://www.nicovideo.jp/watch/sm29049964

法律、常識の範囲内でご自由にご利用ください

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投稿日:2016/06/15 17:12:09

文字数:501文字

カテゴリ:歌詞

ブクマつながり

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