「水は潮に流れる」・リバイバル 最終話

投稿者: usericonYUUNOさん

投稿日:2020/02/05 03:48:53 | 文字数:3,502文字 | 閲覧数:36 | カテゴリ:小説 | 全2バージョン

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蛮族に襲われた村がある。(この村は旅人を嫌いお互い旅をさせない文化があった)
村人たちは信仰する宗教の祭りの都合上、得意とする魔法が使えない。
戦うことができなかった村人たちは教会へと逃げ込む。そして人質となる。
その中に普段からあまり村の宗教に乗り気でなかった小さいが旅をしてみたい、気の強い少年が一人いる。名をイーツといった。
イーツはいつも村八分。教会に寝泊まりしていた。魔法がその日唯一使えたのはイーツのみ。
少年は蛮族を怒り、ここぞとばかり蛮族に対して、攻撃魔法を隙をみてぶつけた。
蛮族は頭をやられて散りぢりに。村人たちは村八分やめ、イーツのしたいように、旅をさせてやる事にした。イーツは幼馴染で巫女のエルと旅に出たいといった。エルもイーツならばいいといい、イーツは村の初めての旅人として外の世界に出て、蛮族退治の旅へと出るが、待ち受けるのは蛮族だけではなかった・・・。

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「水は潮に流れる」・リバイバル 最終話
エルが草原の国アリの国境付近の衣料店ではしゃいでいる。全身を隠す民族衣装が暖かかったからだ。イーツは若干動きにくさを感じていた。お互いいざという時の為にその衣装の下にローブラン村の服も着ていたのも理由の一つだ。
アリの気候は涼しくて、いつも弱めの風が吹いていた。途中で見回りの騎士に会った。その兵士達は礼儀正しく、親切で、規律に厳しそうだった。よく、統制が取れているのだろう、とあきらかにわかる品格だった。
しかしアリの市場で事件が起きた。エルが痴漢にあったのだ。犯人はすばしっこかったがすぐにイーツが捕まえた。衣装を脱ぎ捨てローブラン村の格好で追いかけたからだ。(まぁそうでなくとも、イーツがカンカンに怒ったからでもあるが・・・)
すると「何者か!王に手をあげる者は!」と、大声をあげて民衆をかき分ける人が・・・騎士たち数名だった
「王⁉︎ この痴漢少年が⁉︎」イーツが怒気を込めて驚く!
「ぶっ、無礼者!!!王に対してなんたる口の利き方!!!」騎士の一人が言った。
するとエルがすかさず、
「エーッチ!ヘーンタイ!!!ジョーシキ知らず!!!!!この人達みーんなグルですよーーー!!!巫女の服の中に手ー入れてーーー!!!!!!」と市場中に聞こえる声で叫ぶ!!!イーツがエルに「ホントに?」っと小声できくと、エルも小声で「んにゃ。ちょっと触っただけ」と返した。
「・・・エッチ、ヘンタイ、ジョウシキしらずの王か・・・。」
「一言多いわよイーツ・・・!大体先にやったのあっちよ!!!・・・まぁ・・・カンカンになって追い回してくれて、捕まえてくれたのは感謝するケド・・・。」
「ハァ・・・」と、イーツ。
「ハァ・・・」と、エル。
「あ、そうだ、エル!」
「え、何々、イーツ!」
「ここ、メシ美味いかな?」
「・・・根源の勾玉よ。この者を冥土へ」
「冗談だって!!!いや、その勾玉で脱走出来ないかな?」
「・・・できるならしてるわよ!ただ様子が違うのよねー。ココ。」
「どういう風に?」
「なんか力が牢の奥の方から吸収されてるって言うか・・・。」
「どういうこと?」
「聖なる力を求めている何かがあるって言うか、いるって言うか・・・」
「とりあえず、だめなのか・・・」
「そう。・・・っていうかあの痴漢、イーツに触ろうとしてたわよ。」
「エェ⁉︎」
「・・・嘘よ。バカ!これで不快さがわかったでしょ。」
「ハイ、すみません、先生・・・。じゃあ、お詫びに剣没収されてないから、俺が牢の格子を斬るか!!!」と、元気づくイーツ。
「・・・・・できるなら早くやってよ。」と、溜め息をつくエル。
**********************************************************************
二人は剣と勾玉を奪われなかった事を不思議に思いながら走って出口へと向かう。
「あそこが出口だ!」
二人は喜ぶとドンッと勢いよく出口の外にいた、兵士にぶつかった。
「イタタ。あ、お怪我はありませんか?失礼しました!」とイーツとエルが逃げようとすると、やはりムンズと捕まった。
二人は再び捕らわれの身に。
しかもお互い少し離れた木と木に縛られて。
兵士と騎士達はたいまつを焚き始めた。
何かを始める準備らしい。先程の少年が大きな洞穴から出て来た。イーツとエル以外一礼すると、
「昼間のことはもういい。悪かったな。」と二人に言った。するとエルが、
「そんな軽々しく!本当の王様のパパに言いつけちゃうもんねーーだ!」
「親父ならいない。もう死んだ。」と王が言った。するとまたエルが、
「おーやじさんはーかーなしむんだ、かーなーしーーんだー!」と悪口の歌を歌った。
「ええい、この口減らずな女め。私は王なるぞ。くそ、まだ歌ってやがる、バカにしおって。誰か黙らせろ!あとお前!この非礼を謝まらせろ!」とイーツ方を向いて指さした。
「無理です。」
「無理でもやらせろ!私は王なるぞ!」
「僕の王ではありません。」
王は自分への安っぽいプライドが通らないと駄々をこねる性格らしい。すると、王が急に、
「槍ならばやったことあるか?」王が軽い口調で聞いてくる。その目は悪党の目だった。
「少し。ならばというのは・・・」いつになくイーツの言葉が静かく重く、エルには感じた。エルは「?」となった。
「俺も槍ならばやったことある。それにしよう。どうもお前はあの女と似ているところがある。気にくわない。お前から料理してやる。」と、取ってつけた様なセリフで何かやらせる気だ。
「お前と腕で勝負したい。お前が負けたらあの女と私は今すぐにここで結婚の儀だ。お前が勝ったら、お前達は自由だ。わかったな!」と、王はしょうもない悪役をかって出てしまった。なのに得意げだ。
しかしイーツの目は今までの中で一番の怒気に満ちている。でもエルだけは理由がわかっている様だった。
「ようし構えろ。」王は得意げに笑みを口に浮かべ、言う。
「・・・。」イーツは何も答えない。構えもしない。王は何故かがわかっていないらしい。
「いくぞ!」と王が威勢良くかかってくるが、
ガギィイイン!!!
とイーツがその場で槍をひと回しするだけで、王は後ろへと飛ばされ、倒れた。
「覚悟は本当にあるか?」イーツはギュイン、ギュインと指先だけで槍を音を立てて回して、王へ近づいて来る。王は腰を抜かした。慌てて王を護ろうと周りの部下達が槍を構えて近づいて来る。しかし王は、
「私にだって・・・!」とイーツに不意打ちを仕掛けようとしたとき、イーツは槍を捨てて言った、
「お前には何も出来ない!王たる器が備わっていない!騎士や兵士どころか人間の器としてもだ!なのに騎士や兵士がついていく理由がわかるか!王として扱ってくれているのは何故かわかるか!成長を待っているからだ!しかし心も身体も何も鍛錬しようとしない!皆が幻滅しきる前にそれに気づくべきだ!槍ならば、と言う言葉は二度と口にするな!今のお前はただのゲスだ!」とイーツは叫んだ。王とエルはイーツの瞳が紅いのに気づいた。
王が「親父っ・・・」とカタカタと震え出した。
イーツは近くの兵士に、
「ペガサスを呼べ!この国にはいるはずだ!市場で市民からきいたぞ!」と静かだが厳粛な態度で言った。兵士は、
「な、何ぃ!そんなもの、此処には・・・!」
「此処にいないから呼べと言っている!」その態度に圧倒された兵士が怯えて、
「お、おい!」と言うと、もう一人の兵士が牢の奥から輝く銀色のペガサスを連れてきた。
王は目を背ける。イーツは、
「やはりな。貴方は自分より輝くものを全て除外したがり、妬む。まずは、その心から直して行けばいいのです。」エルはイーツがもう普段のイーツになっていることに気づいた。
イーツは東を向き、静かに、
「行こう。」と右手をエルに差し伸べると、エルを縛っていた縄が消える・・・。イーツは、エルに、
「痛かっただろう、ごめんね、エル。遅くなって。」と言うと、エルが、
「全然。このペガサスに勾玉はエネルギーを与えていたのね。」と笑顔で言って、二人はそっとキスをした。
二人が優しくペガサスに乗ると、
バサッ!バサッ!バサッ!バサっ!と飛びたった。
・・・・・二人が最初の木を越えるとき、ちょうど朝日が昇る頃だった。
「くそっ!あのペガサス!叩き落としてやる!!!」騎士の一人が弓矢を構える。
「やめろっ!あれを見てわからんか!!!」と、王が制止する。
「し、しかし・・・!」
「あれを見てわからんか?、と言っているのだ!」
「え・・・」
「わからんのであれば、説明してやる。大嫌いな親父の作った言葉だが・・・。
あれはな。親父が言うに『水は潮に流れる』だ。」
「あ、あの・・・それは?」
「水をはじめ万物は上から下へと行く。もし、例えせき止めようとしても、結局は行き先が決まっているならば、それは敵わぬ自然の力を秘めている、と言うことだ。」と、王はフンと言いながら、
「あの者達を引き裂くな!私が許さん!」と言い、王は兵を退かせた。王の目はまっとうな人間の目だった。
「はっ!」
「親父からの遺言かもしれん。私への警告を込めて。」
王の頬につたう物がある。
「お、王、大丈夫ですか?」
「これから、やるよ、父さん・・・。」と王は普通の少年の顔になった。
水は潮に流れる・・・終わり。

コラボにいらしてくださった方ありがとうございます。
初めてコラボ立ち上げます。
宜しくお願いします。
最終的にはニコニコ動画やYouTubeへのアップを目指しています。

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