神は俺に微笑んだ!



<7.とりあえず完結>





俺はいまだかつてないくらいにハイテンションだった。
夢なら覚めるな、俺の嫁ktkr

だらしなく緩みそうになる頬を全力で引き締める。もちつけ俺。犯罪、ダメ。絶対。だって逮捕されたらリンたんに悪い虫が付いても駆除できないし!それはひっじょーにまずい事態だ。

へらへらと笑う俺の後ろで何か青い奴が「本当の兄弟みたいだねー」とほざいている。
兄弟?残念、未来の夫婦です!しかし俺の心は広い。無視に留めておいてやる。
あのリンちゃんへの誘惑まで見ないフリする俺、おっとなー!
まあ俺の可愛いリンたんなら誘惑なんて見向きもしないのは当然でしたけどさ。念には念を、転ばぬ先の杖、後悔役に立たず・・・やっぱり殺っておこうかな・・・


うん、とりあえず楽屋に剃刀入りのファンレター送るところから行くか。
次は道具が倒れて来て、ラストは不可能犯罪で〆。
我ながらなんという神計画

つい陶酔に浸った俺をリンちゃんの可愛い声が現実に引き戻した。

「レンおにいちゃんはリンをお嫁さんにしてくれるんだよね?」

はあ、かわゆす

「うん、俺のお嫁さんはリンちゃんだよ」

「うわぁ・・・」
「すごく・・・駄目な香りがするわ・・・」

うっさい外野。

不安そうなリンちゃんの頭を撫でながら、俺は至福の時間を満喫する。
すごく駄目とか、なにが駄目なのかわからない。ロリは正義でロリコンも正義で、つまり俺とリンちゃんは全てに於いて完璧なカップルなのに!

「レン、だだ漏れよ」
「えっ」

ぶっちゃけそれでもおk

「あと言わせてもらうとロリコンは正義じゃないでしょ」
「いーや正義です」
「おにいちゃん正義の味方なの?」

ふむ。
リンちゃんの問いに少し考える。
正義の味方、か。

「うん、実は少し前までそうだったんだ」
「ほんと!?すごーい!」
「そう、荒らしやリア充、国家権力と戦う―――あれは壮絶な戦いだった・・・」
「レン君、それは正義の味方って言うかな・・・?」

戦うものが間違ってる気がする、と呟くミクちゃん。大丈夫、心配しなくていいよ。あってるあってる間違ってない。
ってあれ、だから姉さんもミクちゃんも何故引くし。隣のマフラー男は置いといて。

「とにかくリンちゃん、リンちゃんがいてくれたおかげで俺は戦わなくて済むようになったんだよ」
「そうなの?」
「うん。だからリンちゃんは俺の恩人だよ」
「おんじん?ってなあに、おにいちゃん」
「うーん、大切な人ってことかな」
「たいせつ!?リン、レンおにいちゃんのたいせつなひと?」
「そうだよ」
「リンもレンおにいちゃんだーいすき!」

うふふあはは。


なんだこの幸せすぎるシチュエーション。まさか本当に夢?
いやもう何でもよし!夢なら俺の頭GJ!現実なら時よ止まれ!

「・・・リンちゃん」

姉さんが不気味な程優しい声でリンちゃんに声をかけた。

「?えと、なんですか、えと、レンおにいちゃんのおねえさん」

はあああん元気に返事するリンちゃん国宝ものですね!何この愛らしさ。罪過ぎる。
もしかしたら年増の姉さんといるから余計・・・っと、こんなの考えてるってばれたら殺される。半殺しにされる。
嘘ですメイコ様引導はまだ渡さないでください、全てのロリ好きのために俺はまだ戦わないと―――って言っても口には出してないからばれちゃいないんだろうけどさ。

「えーとね、リンちゃんはレンが怖いときとかないの?」

何聞いてんだ!

思わず内心歯噛みをする。
しかし俺の恋人は流石だった。

「ないです!」

ですよねー!
俺はほっと胸を撫で下ろす。
リンちゃんは笑顔で続ける。太陽みたいに明るい元気な笑顔が眩しいくらいに愛しい。

「レンおにいちゃんとってもやさしいし、かっこいいし、リンあんまりこわいものないし!・・・でもおばけはこわいです」


お化けが怖いなんて子供だね俺の嫁♪


・・・はっ、落ち着け俺。
なんというドストライク。やっぱりリンちゃんはロリのなかのロリ、ベストオブロリ・・・!ロリータの語源のロリータちゃんですらリンちゃんに敵うとは思えない。だってリンちゃんは完璧だから!
くううぅ、やっぱりこのまま大人にしたい!時間の流れが無情だというのはわかってる、でもこの最高な子をみすみす失うなんて、人類にとって大きな損失すぐる!

やはりやらねばなるまい・・・光源氏計画を!
リンちゃんが結婚可能年齢になるまであと9年。

でもそんなのはきっとあっという間だ。
だから今は悔いのないようにしないと。



俺はちょっと笑ってリンちゃんの前にしゃがみ込んだ。

「リンちゃん、今度デズニーランド行こうか」
「デズニーランド!?いきたい!」

そのアミューズメントパークは俺の始まりの場所。
可能なら恋人と行きたいと思うのはまあ自然だろう。

「ルカさんがいいよって言ってくれたら一緒に行こう?」
「うん!聞いてくるね!おねえちゃ――ん!」

ぱたぱた、と隣の家に駆け込む姿をなんとなく笑顔で見詰める。

ああ、今の俺、幸せだなあ。

「ミク、僕たちも行こうか」
「チケットだけ欲しいかな。友達と行きたいから」
「見てめーちゃん!ツンデレだよツンデレ!」
「お兄ちゃん多分耳鼻科と眼科行ったほうが良いと思う」
「あと皮膚科ね。空気を肌で感じ取れてないみたいだから。それともこの場合は神経科かしら?」

バカイトにでこぴんを喰らわせてから姉さんは俺の方に歩いて来た。
その顔は穏やかだ。

「レン、あんた思ってたより真面目に『おつきあい』してんのね」
「そりゃ10年計画でやってましたから」
「・・・気長な・・・」
「慎重、って言ってよ。ロリは繊細だからYESロリコンNOタッチが原則」
「じゃああの子をあのまま育てる気なら、あんたは一生お預けなのね」
「・・・その発送はなかった」
「多分誤字使ってるでしょ」
「サーセンww」





日の暮れた街に街路灯が点る。
見慣れた平凡な景色でも、何故か綺麗に感じる。






「あー、明日物理当たるんだった」

誰にともなく呟く。
その声に被せるように明るい声が重なって、俺は満面の笑みを浮かべた。












「レンおにいちゃ――――ん!」

ライセンス

  • 非営利目的に限ります
  • この作品を改変しないで下さい
  • 作者の氏名を表示して下さい

犯罪じゃないよ? 7

なんか際限なく続く予感がしたのでレン君にまとめてもらいました。
というかネット語・・・難しすぎる。私の理解を超えています。

もう少ししたらリンちゃんから見たレン君を書きたいですね。彼女からはすごくさわやかなイケレンに見えているんで。
なんという食い違い

閲覧数:1,432

投稿日:2009/12/09 07:51:12

文字数:2,613文字

カテゴリ:小説

  • コメント1

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  • 望月薫

    望月薫

    ご意見・ご感想

    ロリ誘拐完結おめでとうございます!
    はじめまして、翔破さんのストーカーをやってますにゃん子と申します(え)
    じつは前作で翔破さんの文章に射止められてこっそりブクマを頂いてました。
    既投稿の作品もすべて読ませていただきまして、今作もwktkしながら
    読ませていただいていたのですが・・・ギャグセンスもパねぇw
    毎回レン君の沸いた頭の中に笑わせてもらいましたwwその他の登場人物も良い味出してますw
    リンちゃん視点、なんて美味しい響き(^q^)
    柱の影からこっそりお待ちしていますね。
    コメント失礼いたしましたー!

    2009/12/12 19:43:04

    • 翔破

      翔破

      えっ、というか何故コメントが反映されてないんだ!?
      パソ子の修理が終わったので昨日コメント返しをしたはずなのに・・・!

      >にゃん子 さん
      はじめまして!
      wktkして頂けて嬉しいです。テンションを上げるだけ上げて書いていたもので燃料切れそうになってました。


      すみません、多分沸いていたのは私の頭です。ロリンに対する情熱をぶつけました・・・

      ・・・あの刑事さん、かつ丼じゃなくて海鮮丼が良いです!

      >Ж周Ж さん
      えせアドレ拾って下さってありがとうございます。私はアドレが大好きです(アドレサンスに謝れ)!
      哀れなレンに愛の手を差し述べて下さるなら光栄です。おのれレンめ、おいしい位置に立つとは・・・やるなお主・・・

      あと、私はロリ守り隊はあると信じて疑ってません。
      え?妄想?

      ・・・いやいや、こういうのって、想像、って言うんですよね。

      2009/12/14 20:22:01

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