特別編第二弾 西洋における権力構造の変遷

みのり「ということで特別編第二弾です!」
満「まさか本当に第二弾やるとは・・。」
みのり「無駄に労力だけは支払うからね。続きを書けばいいのに。」
満「ま、理由はあるけどな。」
みのり「ふえ?」
満「レイジは小説を書く時、その情景を想像しながら書くから、体力があって、更に脳に酸素が回っている状態じゃないと上手く書けないんだ。だから仕事で疲労した平日の夜は絶対書かない。上手い文章が思い浮かばないから。その点、レポートなら楽だろ。事実の羅列だけだし。」
みのり「そ、そういう理由で平日の夜に歴史を語りだしたんだ・・。」
満「そういうこと。じゃ、早速始めるか。」
みのり「そうだね!前回と同じくレポート形式で文章が展開します!今回のテーマは欧州における権力構造の変遷についてです!なんだか難しいことを書いているけど、内容は簡単にしているつもり、です!それではどうぞ!」


ということで西洋史概論第二弾です。(小説の続きもちゃんと考えているのでご安心を・・。まだ書いてないけど。。日曜日に書きますのでご容赦ください^^;)

さて、『西洋史における権力構造の変遷』なんて書くととても難しいことを話そうとしているように感じてしまうかも知れません。といっても、実際に僕が今日書きたいのは、西洋における最高権力者は誰か、を時代ごとに追っていきたいと言うことなのです。

では、簡単にまとめましょう。

古代ギリシア時代・・ポリス(都市国家)によって相違が出る。アテネは民主主義を採用、一方スパルタは独裁主義など。
古代ローマ時代前半(ローマ創立~カエサル登場)・・市民階層による民主主義。
古代ローマ時代後半(カエサル登場後)・・ローマ皇帝
中世前半(西ローマ帝国滅亡~宗教革命)・・ローマ教皇
中世後半(宗教革命~市民革命)・・各国の絶対君主
近代・現代(市民革命~)・・国民

簡単に分類するとこのような感じです。ちなみに近代と現代の境目は第二次世界大戦とすることが多いようです。(少なくとも僕の高校時代の教科書はそうなっています。)

さて、では僕が今ピアプロに投稿している、『ハルジオン』に関してお話したいと思います。どうして突然歴史について語りだしたかと言うと、実は、原曲様と僕の解釈している時代背景に相違があるのではないか、という疑問をつい最近になって強く感じる様になったためなのです。

別に流しとけばいいじゃん、という意見もあるとは思うのですが、どうしても気持ち悪いので、原曲様の時代背景についての自己解釈から始めたいと思います。

まず、僕の時代解釈から。
現在書いている『ハルジオン』は、僕の初回投稿作品の『小説版 悪ノ娘』の時代背景をそのままに、『白ノ娘』のストーリーを追加し、更に内容を深堀りして記載しています。ですから、『小説版 悪ノ娘』の想定している時代から述べてゆきたいと思います。

まず、僕がイメージとして想定していた時代は中世でした。というか副題に中世物語風オリジナルって書いてあるし・・。
その時代背景は『小説版 悪ノ娘』の戦争シーンに強く反映されています。つまり、銃という兵器が登場しないのです。前回記述した通り、銃の元になった火砲はルネサンス時代に発明されたものです。つまり、僕はルネサンス以前の中世ヨーロッパを想定して記載していたのです。
もう一つ、時代背景を表す記述があります。
それがオリエントについての記述です。欧州における狭義のオリエントとは中東地区を指し示していますが、『小説版 悪ノ娘』では東方は未知の世界という記述にしています。つまり、イスラム教の存在を想定していない世界なのです。これも前回記載致しましたが、ルネサンスは中東からの文化流入がきっかけの一つとなっています。つまり、中世も中盤を越えると、オリエントとの交易がかなり盛んになってくるのです。この記述をあえて外した理由は単純で、物語の世界が複雑になりすぎて混乱すると考えたからです。(僕自身が混乱するので・・。)

とまあ、こんな理由で僕が想定した時代は10世紀から11世紀ごろの欧州、欧州の主要国家の元ができ、教皇が絶大な権力を握っていた中世初期の時代だったのです。


この解釈が間違っているのではないか、と考え始めたものが、以前の満とみのりのナビゲートでも登場した、ブリオッシュと、『白ノ娘』でした。
もう一度『悪ノ娘』の歌詞を見返してみると、こんな歌詞があります。
「お金が足りなくなったなら愚民どもから絞りとれ」
この表現は、通常の国家ではなく、絶対君主制時代の欧州ではないのか?
そして『悪ノ召使』のこの歌詞。
「もうすぐこの国は終わるだろう。怒れる国民達の手で」
国民とは即ち、権利意識に目覚めた近代市民のことを指しているのではないか?
更に、『白ノ娘』の歌詞
「革命で王女が死んだと、風の噂で聞いた」
革命とは即ち、国王から権力を奪い、市民の権力を確立させた市民革命のことを指しているのではないか?
そして、マリーアントワネットがフランス革命の時に叫んだとされるこの言葉。(正確には誰が言ったのかは諸説あるようです。詳細はウィキペディアで「ブリオッシュ」と検索して下さい。)
「ブリオッシュを食べなさい。」
国民を絞りとってまで富を求めた国王像は、中世末期の絶対君主の姿に非常に似ています。
そして、それに反発して国民が立ち上がる。
フランス革命はそうして起こった事件なのです。


『悪ノ娘』の時代背景は市民革命時のフランスなのではないか?
その疑問が、僕に歴史を振り返らせた理由です。
そして調べれば調べるほどその解釈が妙にはまる。

ということで、今後の『ハルジオン』で、無理矢理その時代背景に合わせて行くことにしました。(本当は一から時代背景に合わせて書きなおすことも考えたのですが、流石にそこまでの根性はないので・・^^;)尚、前回の『ハルジオン』でコペルレイというオリキャラに地動説を唱えさせたのはその布石の一つです。
今後の展開で中世から近代へと激動するミルドガルド大陸の様子を述べて行きたいと考えています。実は『ハルジオン』の次に書く作品はもう決まっていて、それはそれで書くとして、もう一つ、追加で書くことにしました。これは楽曲をモチーフにしたものではなく、敢えて言うなら『悪ノ娘』のその後を描く、完全なオリジナル作品になります。それくらいまで書かないと原曲様の世界観を完全に表現できない気がした、という理由もありますが・・。
何より、思いついてしまったのだから仕方ない!

ということで西洋史概論第三弾はその為の基礎知識となるフランス革命について述べてゆきたいと思います。その前に『ハルジオン』の二十弾書かなきゃ・・。
一体この一連の物語はいつ書き終わるのかねぇ・・。

ライセンス

  • 非営利目的に限ります
  • この作品を改変しないで下さい

特別編第二弾 西洋における権力構造の変遷

全くボカロと関係のない話をお読み頂き、ありがとうございました!
これってピアプロの趣旨と合ってるのかね・・?

ということで、次回投稿をお待ち下さいませ☆

閲覧数:246

投稿日:2010/03/19 23:52:42

文字数:2,828文字

カテゴリ:小説

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  • wanita

    wanita

    ご意見・ご感想

    >「果たしてフランス革命後に発生した恐怖政治を回避する方法はないのか」
    私も、高校のころ、世界史を勉強しながらすごく気になっていました!
    思わずパソコンの前で「よっしゃ来たーーーー!」と^^笑)
    悪ノシリーズに乗せたレイジさまの展開、楽しみにしています!

    2010/03/22 16:56:23

    • レイジ

      レイジ

      わーお、なんか地雷踏んだ気がします^^;
      上手く書けるかいまいち自信がありませんが、出来る限り頑張ります☆

      多分相当時間がかかると思うので、長い目で見て頂ければ幸いです^^;

      2010/03/22 18:19:13

  • wanita

    wanita

    ご意見・ご感想

    お久しぶりです!
    前回からまとめ読みさせていただきました。
    まるで水を得た魚ですね!
    ギロチンといえば、市民が立ち上がる革命といえば、ブリオッシュ発言といえばフランスだろうな、と勝手に思っていたのですが、たしかに原題には「中世風」とあり、言われてみれば処刑法もギロチンだとは書かれていない……
    10世紀~11世紀説もありえたということと、その否定を示して頂いたことで、
    あらためて思いこみの恐さを知りました。

    歴史解説、読みやすかったです。今後の本篇の展開も楽しみにしています☆

    2010/03/22 00:12:40

    • レイジ

      レイジ

      お久しぶりです!
      お読みいただいてありがとうございます☆
      稚拙な歴史解説でしたが、ご参考頂ければ幸いです♪

      そうなんですよね。思い込みって恐ろしいと思います。
      だから初回投稿作『小説版 悪ノ娘』でメイコが革命ではなく反乱だと主張しているんです。実は^^;
      この時代に革命なんて発生する訳がない!って完全に勘違いしたまま『小説版 悪ノ娘』を書いてしまっていたんですよね。。

      十年振りに高校時代の教科書を再読したり、ウィキペディアで調べまくったりして相当勉強になりました。たまには勉強しないといけないなあと再認識した次第です。

      で、『ハルジオン』と、今予定している、それに続く二つの物語には一つの大きなテーマがあって。「果たしてフランス革命後に発生した恐怖政治を回避する方法はないのか」ということです。完全に僕の妄想の中で繰り広げられる遊びみたいなものですけど、そのあたりも含めてお楽しみ頂ければと思います☆

      それでは宜しくお願い致します!

      2010/03/22 00:45:44

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