望んだ月は円くて
届きそうなのに
触れられない
焦がれるばかり
しじまの黄金色
想いのせた舟はどこへ行くの
遠く
絹の音だけを残し
果てへ
すすきがやわらかく語り
さざめき その横顔に
涙の欠片がとけて溢れてた
誰よりも鮮やかに映る
雲も流れて
揺らぐ月
滲む月
そして時が来て
やがて月満ちて
あなたはこのままひとり還るのね
——ひらがな——
のぞんだつきわまるくて
とどきそうなのに
ふれられない
こがれるばかり
しじまのこがねいろ
おもいのせたふねわ
どこえいくの
とおく
きぬのおとだけおのこし
はてえ
すすきがやわらかくかたり
さざめきそのよこがおに
なみだのかけらがとけてこぼれてた
だれよりもあざやかにうつる
くももながれて
ゆらぐつき
にじむつき
そしてときがきてやがて
つきみちて
あなたわこのままひとりかえるのね
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