A
虹色の子猫の鳴き声は
碧い木の実の味がする
亜麻色の髪をなびかせ
白い砂浜かけた子は
もう戻らない
もう戻らない
B
お誕生日のお祝いに
時計を買ってもらったよ
僕の腕にはまだ緩く
ぶかぶかさせて遊んでた
S
この世界はいつもへんてこで
正しい答えが見つからない
なのに大人は教科書つくって
勉強しろってうるさいね
A
手乗りイルカがきゃんきゃんきゃんと
可愛い悲鳴をあげていた
弾け裂けた鳳仙花には
声すら与えられてない
あぁ、可哀想
あぁ、可哀想
B
お誕生日を十回分
時計は待ってるみたい
僕の腕を締め付けるのを
いまかいまかと楽しみに
S
飼われたのは犬なんかじゃない
まごうことなく自分なんだと
きっと大人になって初めて
手遅れなことを知るんだろう
S
この世界はいつもへんてこで
正しい答えが見つからない
だから大人は教科書つくって
勉強しろって言うんだね
虹色の子猫
ちょっと昔の話ですが、
中国では時計を贈ると”早く死ね”っていう意味らしいです。
こどもの腕には大きすぎる腕時計も大人になれば手錠よろしく
きつく腕を締め付けるんだよ、って言いたかったみたいです。
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