君と暮らすようになって
いくつか年を過ごした

ゆるりと弧を描いている
その小さな唇

いつまでも解けない呪い

君はしわが増える度に
「ごめんなさい」と目を伏せる

その意味がわからなかった


「獣のままだっていい」と
抱きしめてくれたことを

生涯忘れないって言えば

君は嬉しそうに笑った


傷ついた分だけ強くなるなんてことはないんだろう

だってそれが野獣と呼ばれ泣いていた僕なら
どれほど強いんだろう

体中が毛に覆われたって心臓にまで
毛が生えることなんかなくって

君みたいな人間に怯えた僕を人は哀れんだ


君と暮らすようになって
いくつも年を過ごした

ゆるりと弧を描いていた
あの小さな唇

いつまでも解けない呪い

君はしわが増える度に
「ごめんなさい」と言っていた

その意味が未だわからない


「心から愛する人に逢える確率は生涯分の1」
なのだと君は呟いて微笑んだ


本当の『運命の人』がどこかにいるのだとしても
心から愛する人にはなれない

もう君に出逢ってしまったから

これまでもこれからだってたった1人の
人間しかいないなら

「どう考えても君しかいないんだ」

吠える僕を人は哀れんだ



「私じゃあなたを戻せない。それでも
私は幸せでした。……ありがとう。」

君はそう言って目を閉じた


傷ついた分だけ強くなるなんてことはないんだろう
だってそれが野獣と呼ばれ泣いていた僕なら
どれほど強いんだろう

人間が死に襲われたって
野獣まで一緒に死ぬことなんかなくって

君みたいな人間に憧れた

僕を人は哀れんだ

本当の『運命の人』がどこかにいるのだとしても
心から愛する人にはなれない

もう君に出逢ってしまったから

眠りについた君の手のひらに黒い爪で
僕の名をなぞった

君みたいな素敵な人に逢えて

僕は幸せだった

ライセンス

  • 非営利目的に限ります
  • この作品を改変しないで下さい

Beast

…やっぱり、ひとりは寂しいなぁ。

閲覧数:65

投稿日:2016/10/29 23:07:55

文字数:789文字

カテゴリ:歌詞

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