流彩色

Song Written by Euchaeta

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紅に染まる淡い夢を
幾度と集めて
灰色を留める君の目に
群青を取り戻せ

彩り鮮やかな月の夜
白銀の獣道
粉雪の素直に降るように
感情の淡い声


捉えることのできない言葉を
そっと握りしめて引き寄せてみたい
伸ばしてももう届かない面影を
ひとり思い出しては夢の中


僕の左手の凍てついた鎌で
今刈り取るから目を閉ざせ。


ひとしきり濡らして通り雨
音だけが響いて
藍色に霞む街の光
震える肩に触れた

誰にも会わないようにふたり
いつまでも遠い駅
栞をなくした本のように
終われない物語

幸せな物語


壊せることも知らない心を
そっと手繰り寄せて束ねていたい
染まって間もない糸の結び目を
ひとり縫い合わせても夢の跡


遠く まだ遠く
張り詰めた鼓動の色を知る
されど なおも仄赤く
玲瓏と咲く花曇の中

春の夜を翔ぶ
季節の跡を彩る如く
されど なおも仄淡く
流れてゆくのは名も無き世界


紅に染まる淡い夢を
幾度と集めて
灰色を留める君の目に
群青を取り戻せ。