【独自解釈】 野良犬疾走日和 【青犬編#13】

投稿日:2009/09/28 18:45:55 | 文字数:3,687文字 | 閲覧数:199 | カテゴリ:小説

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素敵な(読んでないけど冒頭文のみで)・・・お話が投稿されててびっくりした次第です、ハイ。読む勇気もなかった自分馬鹿じゃねぇの。
読んだらきっと今以上に凹んで続きが書けなかったと思うのですよねー・・・。

とまぁ、そんな話はどうでもいいとして・・・実は今回も半分自分で書いてないみたいなものでして(笑
つんばるさんが素敵なネタを持ってくるのが悪い!
おかげさまでかいとと自分が喜んでます。ありがとう。
何かでも、こんなんでいいのかなとは思ってますよ・・・一応。

めーちゃんは・・・本当にどんどん諦めは入ってきてますね・・・どんどんスレちゃってまぁ・・・。
自分が好きな例のあの人(笑)も出てるので紅猫編要チェックです!

+++

「紅猫編」を書いているコラボ主犯
つんばるさんのページはこちら → http://piapro.jp/thmbal

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TEXT
 

!!!Attention!!!
この度、ボス走らず急いで歩いてきて僕らを助けてPの「野良犬疾走日和」を、コラボ(二人)で書くことになりました。
自分が書く「青犬編」とつんばるさんの書く「紅猫編」に分かれております。
原作者様には全く関係なく、そして勝手な解釈もいいところで、捏造だろうと思われる部分もあると思います。
そういった解釈が苦手な方はブラウザバック推奨。
なお、カイメイ要素を含みますので、その点にもご注意ください。

大丈夫だよ!寧ろバッチ来い!の方はスクロールで本編へどうぞ。








【独自解釈】 野良犬疾走日和 【青犬編#13】





 しぐれと一緒に風呂に入って、体を洗って乾かしてやる頃には、もう真夜中。
 結局仕事には行けないままになってしまったが、特に咎められはしないだろう。寧ろ行っていた方が働きすぎだと怒られそうな気もする。れんくんとりんちゃんも今日は暇そうだと言っていた。
 それでもどこかに罪悪感を抱きながら、握り飯を作っていつものように置いておく。
 そうしてから、既に暗闇に包まれた外を見つめていたが、ちょんちょんと足を突付かれて足元に視線を向けると、しぐれが自分の鼻を俺の足に押し付けていた。
「どうした?」
 声をかけると、まるで猫のように足に擦り寄ってきて一声鳴く。布団を用意しているから、今日のところはさっさと寝ようということだろうか。それとも撫でろと催促しているのか。その場にしゃがんで撫でてやると、しぐれは目を細めて気持ち良さそうにしていた。とりあえずこれで満足したらしい。
 俺は明かりをおとして布団に入る。しぐれは珍しく俺の布団に入り込んできた。今日は一緒に寝るつもりのようだ。ちょうど隣を見れば、すぐ横にしぐれの頭がある。
「――明日・・・大きな市があるんだ。いろんなところからいろんなものを売りに人が集まってくる」
 自分の中にある気持ちを確かめるように呟くと、しぐれの賢そうな目とぶつかった。だから何だと尋ねられているようで、俺は小さく笑いながらしぐれの頭を撫でてやる。布のこすれ合う音がした。
「めいこの住んでる場所から来る人もいるはずだから、探して・・・もし連れて行ってもらえるようだったら、連れて行ってもらうことにするよ」
 手持ちのお金は少ないけど、と苦笑すると、俺の決意だけは汲み取ってくれたようでしぐれが嬉しそうな声を上げた。顔が近いからか、加減した声だったが・・・それでも嬉しそうだということはわかる。
「・・・おやすみ、しぐれ」
 小さく呟いて瞼を下ろすと、しぐれが俺の方へ体を寄せてくる。触れ合った部分から広がる熱がとても心地よかった。

 今日一日は、月に一度の大きな市の日であり、俺たちのような配達屋は特に忙しい。出店している人間はもちろんだが、すぐ近くに届けるだけだとしても、人が多いために配達してもらおうという人が多くなるせいだ。
 それでも朝に比べれば随分と人は減っている。時間的に、もうそろそろ市も終わりなのだろう。
「あんちゃんっ!最後だよ!」
「にぃにぃ!これお願い!」
 しぐれが足元で吠えたかと思うと、向こうかられんくんとりんちゃんが荷物を持って走ってきた。れんくんが頭の上で抱えた荷物は、それほど重いものではなさそうだ。荷物のせいで隠されていたれんくんの頭が、俺が荷物を受け取ることによって露になる。
 受け取った荷物は、やはり見た目ほど重くはなかった。しかも、届け先はすぐそこ。
 双子は相変わらずひまわりのように笑って「じゃあ」「よろしく!」と走り去ってしまった。
 こういう日は子どもの方が人の波をくぐり抜けやすいから、暇そうな同僚を見つけて新しい事務処理済みの荷物を届けるのは双子の役目になっている。と言っても、この荷物で最後と言っていたから、これを届ければ俺は終わりなんだろうし、二人ももうすぐ終わりだろう。
 すぐそこの家に荷物を届けて、俺は家の前で俺のことを待っていたしぐれに笑いかける。
 しぐれは本当に賢い犬で、犬が苦手な人間がいることをよく知っているため、届け先の玄関まではついて来ない。どこで人間社会や人間のことを知ったのかは知らないが、本当にすごい犬だ。
 随分人が減った道を歩きながら、俺は空に手を上げて伸びをする。いろいろと尋ねて回ってみたが、結局めいこのところまで連れて行っても良いという人は現れなかった。
「・・・さすがに、疲れたな・・・」
 二通の手紙を読んだ次の日にこれだけ仕事をするというのは、精神的にも肉体的にも辛かった。だが、めいこのためだと言い聞かせるとやりきってしまえる自分が恐ろしい。同僚たちへの気遣いもあるが、やはり大半を占めるのはめいこの存在だ。
 ただ、やはり疲れというのは蓄積するものだ。俺を元気付けるためか、いつも以上にはりきっていたしぐれも、少し疲れた足取りのような気がする。
「しぐれ、今日は久しぶりにお肉にしよう。鶏肉」
 俺の一言に、しぐれは目を輝かせて一声。鶏肉という言葉まで理解できるのか。もしかすると、久しぶりに、という言葉でご馳走だとわかったのかもしれないが。どれにしても、人間の言葉を理解できるというのはすごいことだと思う。
 そうして、もう終盤に近い市を鶏肉探しながらぶらぶら歩いていると、身なりの良い一組男女が目に入った。身なりの良い人間なら他にもいるのだが、中でも群を抜いている。
 男性の方は、俺よりもひとまわりぐらい年上だろうか。この辺りではほとんど目にすることがない洋装に、ひげを生やした・・・まるで外国人のようにも見える、貫禄のある男性。相手の女性の方は、俺とそれほど変わらない年齢に見える。やわらかで落ち着いた桃色の着物に、長い髪を緩く結って前に流している。
 その二人は、土産物屋の前で品定めをしているようだった。
 そこだけ自分たちの世界とはかけ離れているように見えているのは俺だけではないらしく、誰もがちらちらと視線を送っている。
 思わず目を奪われてしまったが、あまり見つめているのは失礼だと思い直して、そのすぐ後ろを通り過ぎるために歩を進めた・・・のだが、ちょうど二人の後ろに差し掛かったところで、俺は思わず足を止めてしまった。
 俺の耳が、敏感にその一言を聞き取ってしまったからだ。
「この花の髪飾り、めいこに似合うのではないかと思うのですけれど」
 めいこ、という名前に思わず反応した自分には、もう視線を向けないようにする配慮とかそんな気遣いのようなものは吹き飛んでいた。思わず振り返る。だが、よく考えれば同じ名前の人間ならいくらでもいるだろう。俺が知っている彼女を示している確率なんて、ほとんどないに等しい。
「めいこ・・・というと、咲音のお嬢さんかい?」
「めいこの・・・っ」
 穏やかな男声が紡いだ言葉に、何よりも先に体が動き出す。

「咲音めいこの、お知り合いですか!」

 それは、尋ねるにしては随分と強調された声だった。
 心臓がドクドクとうるさく鳴っている。
 突然声をかけられた男性は訝しげに眉根を寄せ、女性の方は驚いた表情をしていた。だが、そんなことに構ってはいられない。もしかしたら、男性が言った咲音は、彼女の親族かもしれないのだ。そして、そうだった場合、咲音のお嬢さんと言えば・・・思いつくのは一人しかいない。
 咲音なんて珍しい苗字は滅多にないから、可能性は高い。
「何だ、君は」
 鋭い視線を浴びせられても、特に何も感じない。それぐらい、頭の中はめいこのことでいっぱいだった。
「俺っ、咲音めいこの知り合いなんです!めいこ、さんは、以前この街に住んでいて、小さい頃からよく遊んでて・・・い、今は文のやり取りしかしてない、んですけど・・・っ」
 口からするすると流れ出た言葉に、男性が目つきを更に鋭くして俺を見た。女性を自分の体で隠すように前に進み出る。
「君、いきなり失礼じゃ・・・」
 男性が声を上げようとしたところで、何かに止められたように男性が背後を振り向く。どうやら女性に手を引っ張られたらしい。
 温和に微笑む女性が、一瞬だけ俺に微笑んだ気がした。
「あなた、わたくしに少し話をさせてくださいな」
 強い音色の声に、男性は何を言い出すのかという表情を向けている。渋る男性に、女性がもう一言「わたくしに任せてください」と言うと、男性は俺に視線を一瞬向けてから彼女の横に下がった。
 代わりに、俺を捉えたのは女性の瞳だ。意思の強そうな瞳は、どこかめいこによく似ている気がする。
「わたくし、巡音るかといいますが・・・確かに、わたくしのお友達に咲音めいこという名の女性がいます。歳はちょうどあなたと同じぐらいで髪は栗色、瞳は榛・・・紅の似合うお嬢さんですわ」
 思わず俺は、体の横に落ち着かない様子で震わせていた手をぎゅっと握り締めた。

 おそらく、その手の中には・・・開いてみれば、一縷の希望が見えていたと思う。




思いついたことをマイペースに書いていけたらいいなぁと思っている暇人。



2012
~1/ 3  ツギハギだらけの今(完結・全9話+α)

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