こびとがいっぴき

こびとがにひき


小さな歌が聞こえるものだから
ヴェランダに出て見ましたら
白い小さなティー・テーブルの
レェス網目の天板に
置き忘れられたエボニィの
古い小さな菓子箱から
その歌声が聞こえますので、

覗いてみるとこびとが二匹
暢気に歌など口ずさみ
こちらを見上げ

何を泣いているんだい
悲しいことでもあったのかしら
淋しいからかい
あのひとが行ってしまったから
解ったような顔をして
哀しい歌を歌うので


その小さな歌が響き渡るから
私は少し切なくて
小さな白いティー・テーブルの
ふたつの椅子をひとつ引き
蓋のひらいたエボニィの
軋む蓋を閉めようと
箱に掌を添えましたら

こびとが二匹
静かに歌など交わしつつ
そっぽを向いて

いまは泣いていいんだよ
あなたの淋しい気持ちのために
泣いてあげなよ
あの人は大丈夫だから
知ってるような顔をして
優しい歌を歌うので

私は少し悲しくて

今だけ泣いてもいいかしら
溢れる涙が零れたら
二匹の小人は見つめあい
にこりと笑って

今この時も
愛の歌は響いているよ

言霊となって
立ち去りました。

ライセンス

  • 非営利目的に限ります
  • この作品を改変しないで下さい

やさしいうた

わかりにくいのですが、箱の中で小人が二人(二匹?)で歌っているのを見付けた、という歌です。
三拍子に乗せて。
リンレンに歌って貰いたいな。

閲覧数:79

投稿日:2009/07/10 14:32:51

文字数:487文字

カテゴリ:歌詞

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