World Endo ~終わりが始まる日~
皆は日常で使うこのアイフォンをどう思うだろうか
ある人は一つの携帯として使い
ある人はゲーム機として使う
そしてアクセサリーとして使う人もいるだろう
これが世間一般で言われている普通の使用法
だがこれらの人はアイフォン本来の機能を10%も扱えていないといえよう
本来のアイフォンは使用者に対応した一般的な常識を超える能力を備え持つ
そして重要なのがアイフォンの使用者になるためにはアイフォンにならなければならない
自分とアイフォンの魂をレゾナンスさせた時始めて使用者となる
彼らは彼らの中でしか巡りあう事もできず認知もすることができない
そして彼らは終焉の騎士として戦う運命にある
そんな彼らはこうよばれている
World End
この日のEndoは登校前にアイフォンで自分の動画を見てにやけたり、朝っぱらから賢者タイムをやらかして登校の刻を追われていた。
「やばい遅刻する!でもよく考えると走ってる僕もかっこいいんじゃないかな。」
そしてこの笑顔である。
きーんこーかーんこーん
学校に着く前に校門まであと3分のところでチャイムがなった。Endoがアイフォンを取り出して時間を確かめると8時45分を過ぎてどうあがいても遅刻確定だった。がそこをEndoは自分が持てる全力の爽やかさを出しきって学校の昇降口まで走った。息をあげながらもEndoは下駄箱につくとそこに彼女はいた。
彼女の名は牧野舞姫。年齢は17歳で高校2年生だ。容姿端麗で頭もいいという完璧美少女と言うわけでわないが、性格は明るく人によって接し方を変えている。校内での人望については一番厚いものを持っているといっても過言ではないだろう。彼女は全学年からも支持されている上にモテル。本人は知らないが「学校の三大AKB」とまで呼ばれているため、当然この学校にいるものならば彼女の名前を知らない人はいない。
彼女はアイフォンをみていたEndoとは違い電車の遅延で遅刻していた。
上履きに履き替えた所で彼と鉢合わせてしまった。その時の彼女は死んだ魚の様な目でEndoを見据えていた。そして…Endoと目が逢ってしまった。
「目と目が逢う~♪瞬間すーきだときづーいたー♪貴方は今♪どんなきもーちっでっいぃぅーるぅーのぉん♪」
会った瞬間目があってEndoは歌いだし、そして舞姫は魚ではなく本当に死んだ様な目をしていた。さらに追い討ちをかけるように全力の爽やかさを出し挨拶した。
計三回である。句読点ごとに一つずつポーズいれていた。
「おはよう舞姫さん。」
一つ目が右手でロックンロールの手(中指と薬指を折る)をつくり手の平の方を相手に向け、さらに顔に思いっきり近づけたところで親指を地面の方を指すようにして傾け右目ウィンクでキラッ☆ミ
「偶然だね。」
次に右手を腰にあて、左手を頭におきグラビアアイドルがしそうなポーズで今度は左目ウィンクでキラッ☆ミ
「君と朝から逢えるなんて…今日はいい一日に…なりそうだ。」
そして最後に「逢えるなんて」といったところでクラウチングを始め、そして地面の方を向きながら続きをいい、「なりそうだ」といった瞬間頭を急にあげ、両目ウィンク三連続 キラッ☆ミ キラッ☆ミ キラッ☆ミ
それを見た彼女は約5秒間程放心状態へ陥り、意識が戻って気を元に戻すために自分の顔へ張り手をかまし。目が覚めた彼女はとりあえず返事をした。
「うっうんおはよー…相変わらずEndo君って面白いねぇ。」
「HAHAHAHAHAHA!舞姫さんも相変わらず…」
「ごめんEndo君!急いでるからいくね!」
舞姫はこの場をいち早く脱出するために一時間目の授業の教科書をとらず教室へと走り去った。
そんな舞姫をみてEndoはものすごい事を悟っていた。
「…赤面していた?ということは…」
この時、誰も気づいていなかった。これが運命の巡り合わせだと言う事を。
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「あー本当最悪。朝から変なの見るし変なところからメールくるし、何か悪い事したかなぁ。…それにしてもあのメール本当になんなんだろう。」
彼女はカバンにしまってあったアイフォンを取り出し、メールボックスを開いてWorld Endからきたメールを読み返した。
Endoの時と同じように最初の文は当選文、次にWorld Endというゲームのルール、そして最後に与えられたコードと能力が記されている文であった。彼女の場合最後に書かれていたのが
差出人:End-K@world-End.com
宛先:rx-7.fd4s_fc4s.mm@softbank.ne.jp
件名:World End 25th
↓
貴方のアイフォンの能力は
※1[Homeボタン]を押している間触れた人間、物の情報を
リアルタイムで知る事ができます。
貴方のコードは「K」です。
では良いENDを。
「触れた物の情報…ね。あとで朱理ちゃんに試してみようかなぁ」
読み返しているといつの間にか教室の近くまで来ていたので舞姫はアイフォンを鞄にしまい、授業中の教室へと入っていった。
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その頃Endoは先ほどのとんでもない悟りから約45分。妄想が終わり上履きに履き替え教室へ向かおうとしたとき、目の前に両手をポッケに入れたままの男がEndoの行く道を阻み立っていた。
「やぁ、Endo君。さっきから君が[選ばれし者]やら[運命]やら[舞姫タソは俺の嫁]とか言っていたが…とどのつまり、君はWorld Endに選ばれた者の一人じゃないかい?」
「遠野終次先生じゃないですか。もしそうだとしたら…どうします?」
そしてこの笑顔である。
World End 残り26名
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