[A]
静かなる森の奥深く 誰も知らぬ社(やしろ)が眠る
言霊(ことだま)も響かぬそこには 妖艶な魑魅(ちみ)が蔓延(はびこ)る
[B]
脆弱(ぜいじゃく)な四肢を捨て 神をも喰らうその背には
禍(わざわい)も逃げ惑う 酔狂な魍魎(もうりょう)が とぐろまく
[S]
赤目の鬼姫(きひめ)が手招く
「廻(まわ)る月日よ、我が後を追え」
陰りし夜は我らが世界へ御出でや

[2A]
動かざるやや子を抱えし 乳母(めのと)の瘴気 身を焦がせば
腐り落つ腕(かいな)の狭間で 泣きわめく赤子の御霊(みたま)
[2B]
差し伸べた鬼の手は 業(ごう)を引き裂き解き放つ
涙するその頬を 妖艶な白き指 撫ぜていく
[2S]
赤目の鬼姫(きひめ)が微笑む
「苔の生(む)すまで、我が後を追え」
月満ちる日は蚊帳の中で御眠りなさい

[3S]
霧籠(きりこ)める夜の森の底で
「眠りし骸、目覚めなさいな」
怖いのならば我が後を歩いて御出で

[C]
一つ二つと消えていく 畏(おそ)れに身を震わす獣よ
嗚呼 嘆いたとて変わらぬなら 我と共に来ないか?

[4S]
静かなる森の奥深くで
「眠る社に、御出でなさいな」
酒池肉林(しゅちにくりん)の夢を見せて差し上げよう

[5S]
魑魅魍魎(ちみもうりょう)の叫び堕ちゆく
「気高きモノよ、我が後を追え」
陰りし夜は我らが世界へ御出でや

ライセンス

  • 非営利目的に限ります
  • この作品を改変しないで下さい
  • 作者の氏名を表示して下さい

妖艶鬼姫

テーマ『君臨するもの』

森の奥深くには、静かに眠る社がある。
そこには、妖艶な鬼が住まうと言われていた。

鬼は月が陰れば外へ出て、森を練り歩く
「我について来い、眠る暇などないぞ」
と高らかに笑いながら。

後悔なんて、鬼が断ち切ってくれるでしょう。
「嘆くくらいなら私について来なさい」
と優しく囁きながら。

でも、満月の日は眠らせて頂戴。

いつか己を畏れる者はいなくなるだろう、
だからそれまでは、一緒にいましょう?


和風でかっこいい感じ!!と考えていたらちょっと暗めになった…

閲覧数:198

投稿日:2012/07/08 13:09:39

文字数:585文字

カテゴリ:歌詞

オススメ作品

クリップボードにコピーしました