A1
くるまれていく街は
未来には疎くて
獣に戻る道を
探して色づく

朝と昼が眠れば
大抵は許され
感傷の大好きな
蛍の灯　艶めく

B1
体　冴えるまま
次のマスへ

S1
夜のグラス　その縁を
何故か歩いてしまうの
どうせいつか落ちるなら
せめて甘い海の中


C1
狙うチェックメイト見てる
あの悪魔も囁く
白・黒
黒・白
白・黒
黒・白
奪う

騙し合いながら
嘘暴き合いながら
まだまだ
まだまだ
まだまだ
まだまだ
見せずに

C2
微笑んでみても
打ち明け合ってみても
黒・白
白・黒
黒・白
白・黒
醒める

酔いすぎた振りで
潤ませる唇で
続けてる
ゲーム
ゲーム
ゲーム

B2
愛は酷だから
黒のマスへ
隠れちゃうの


S2
夜のグラス　その縁を
今日も歩いてしまうの
どうせいつか落ちるなら
せめて甘い海の中

S3
夜の駒が散らばって
きっと私　そのひとつ
眠ることもわからずに
次の盤上(ボード)転がされ



【譜割り・()は一音分】

A1
くるまれていく
まちは
みらいには
うとくて
けものにもどる
みちを
さがして
いろづく

あさとひるが
ねむれば
たいていは
ゆるされ
かん(しょ)うの
だいすきな
ほたるのひ
つやめく

B1
からだ
さえるまま
つぎの
ますへ

S1
よるの
グラス
そのふちを
なぜか
あるいて
しまうの

どうせ
いつか
おちるなら
せめて
あまい
うみのなか


C1
ねらう
(チェッ)クメイト
みてる
あの
あくまも
ささやく
しろくろ
くろしろ
しろくろ
くろしろ
うばう

だましあい
ながら
うそ
あばきあい
ながら
まだまだ
まだまだ
まだまだ
まだまだ
みせずに

C2
ほほえんで
みても
うち
あけあって
みても
くろしろ
しろくろ
くろしろ
しろくろ
さめる

よいすぎた
ふりで
うるませる
くちびるで
つづけてる
ゲーム
ゲーム
ゲーム

B2
あいは
こくだから
くろの
ますへ
かくれ(ちゃ)うの


S2
よるの
グラス
そのふちを
(きょ)うも
あるい
てしまうの

どうせ
いつか
おちるなら
せめて
あまい
うみのなか


S3
よるの
こまが
ちらばって
きっと
わたし
そのひとつ

ねむる
ことも
わからずに
つぎの
ボード
ころがされ
.