走る電車、俯く私
iPodのシャッフルで曲を聞く
嫌いな曲は飛ばしてみたり
好きな曲は繰り返したり
まるで人と同じ
雨が降るこの街に
一人佇む少女は言う
「 悲しい心の在処を 」
教えて欲しいんだ
雨と心の比例さを
傘差して歩いてみたけれど
きっと誰も気付かない
虹がかかる、アイドルの歌詞は云うだろう
晴れ晴れと晴れた心は
「 もう、無い 」
教えたいあの少女に
君と僕の距離感を
ごめんね、何も言えずに
手を取り走り去る
飛ばした曲のような少女に
あの子が言った「 あのね、飛ばした曲でも心は込められてるんだ 」
少女は俯く
「 私にはわからない 」
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