オリジナル曲作ってます。 ブログ http://ameblo.jp/a-march-hare
プロフィールを見る投稿作品84作品
もっと見る-
人生がもしも一つの作品ならば
完成はそれ即ち、死のその時だろうか?
それならば完成した作品を
私自身は鑑賞も評価もできないだろうな
写真の中、咲く無時間の花々
枯れることを許されずに冷たく美しい
切り取った"最高の瞬間"という亡霊
それを愛している限り、先には進めない
失う不安や痛みは
倖せに触れた...幸福でも不幸でもない平凡で幸福な日々と幸福でも不幸でもある非凡で不幸な日々
-
幸福でも不幸でもない平凡で幸福な日々と幸福でも不幸でもある非凡で不幸な日々
-
眠りに落ちて目が覚める「現在」が途切れて再び始まる
一続きの私の中で小さな生と死が周っていく
浅瀬を泳ぐ魚類(うろくず)の瞳は熟れた柘榴の赤色
つと鮮(あざ)らかに飛び跳ねた飛沫は懐かしい塩の味がした
目が覚めると泣いていた。水母のように透明な午前
涙が作る夢の海、睡中で息をするあなた達...夢幻ヶ島心象埠頭
-
夢幻ヶ島心象埠頭
-
死んでしまったその後で、
右と左だけ覚えた夜の抜け殻が「寂しい」と言う。
愛の言葉は長い五月雨ね。
少年!たなびく新世界、
仮初めの公園で鉢合わせ。
すべてを密室の今日に
しまっておけばいいのに、そうでしょ?
三時の約束、メーテルリンクと夜の夢、空の器。
診断書に書くカトレアと隠し事の順番教えて。 ...溶ける金魚──思考の中で溶解しうるもの
-
溶ける金魚──思考の中で溶解しうるものoffvo
-
ベンガラ格子の奥の着飾ったそのお嬢さん
紅、差した三白眼、こちらを見つめ笑った
私はといえば物旧りたつんつるてんの
みすぼらしい弊衣破帽のバンカラな風体
笑い声かんらかんら、すちゃらか見世物横丁
分福茶釜が舞って、木戸銭が飛び交いあって
私はといえばちょこなんと独り坐って
ケセラセラの素寒貧、住...どうで逃げれぬ、ござんなれ
-
どうで逃げれぬ、ござんなれ
-
はじめまして、アリスと申します。
私は嘘つきです、本当です。
長所は短所がないことなんです。
短所は長所がないことなんです。
こんにちは、僕はテレスといいます。
共感という言葉が嫌いです。
あなたの経験から僕固有の
痛みを勝手に演算しないで。
真の円が描けないように
理想なんて存在はし...アリスちゃんとテレスくん
-
アリスちゃんとテレスくん
-
果無(はかな)い幽霊のように
幽(かそけ)く幽く生きる
人間であること以外
共通点のない他人
めぐり来たれる月日、つくねんと噛む
コンナ無為徒食ノアゲクニ何ガ咲イタ?
照明の覆いの中、死せる夏の虫の
黒点が増える
閑閑、閑文字を綴る幾日(いくにち)
「独り」から「寂しい」を引き算して...さてもかなしい憂鬱と
-
さてもかなしい憂鬱と
-
カランコロン、凛と澄む音
涙を集めて出来たような
硝子の瓶の中で
今際の息をただ吐いている
身も世もなく沈んでは
優しさすらも重荷になって
どうしたらそんなにも
何も感じずに生きられるの?
信じあって積み上げて
裏切られ壊されるのなら...瓶と蜥蜴
-
小さな広場には予感と期待が渦巻いて
色とりどりに揺らした鮮やかなリボンの海
白い玉兎の瞳は螺鈿(らでん)細工の真珠色
極彩色キラキラ、舞台を染め上げる
舶来品のブローチ、素馨(ジャスミン)の香水をふって
今日だけは自分から他人の匂いがした
さあ、踊れ、音に合わせ
存在を確かめるように
手をつな...独りじゃない場所
-
泥だらけの月の息継ぎ、光素(エーテル)いっぱい吸い込んで
夜がな夜っぴて枯木星の酔歌が聞こえる、百年祭
忘れたい事があったけど何だったっけ……忘れたな
窓の外に描かれてる冬、南の道には蚤の市
計量化された愛と言葉と旋律、絵画の見切り売り
くだらないと口にすること自体がもうなんかくだらない
そこな...周縁漂流記
-
流れに流され記憶も曖昧
地獄の四十二丁目
覚えのない疼痛と
絶えだえの足取りで身も不体裁
それでも軽薄に笑い
無軌道に歩いていた
見舞えよ一撃、亜流の徒手空拳
得体の知れない暗澹を返り討て
なんとも猪口才な!狙い撃て正中線
これ以上付き纏われたら迷惑だ...暗夜と光路