川べりに建つ崩れそうな祠 螢ノ神

輝いて 夜を 渡る夜行
きらめいて 此岸 導くもの

あなたもきっと 今宵は
碧ヶ丘を下って また
螢の光を 頼りに此処まで
再び逢えるのでしょう
彼岸の螢と 此岸の螢と
見守る川べりで待つわ

川べりに立つ苔むした巌 彼岸ノ関

佇んで 彼ノ世 分ける標
人ノ世と 丘を 隔てるもの

けれどもきっと 今宵は
碧ヶ丘の螢が また
一夜だけ還り 川べを舞う夜
再び逢えるのでしょう
彼岸の螢と 此岸の螢と
懐かしい光に逢う

此の夜が明けたら もう
再びは逢えないけれど
あなたを忘れず 生きて行ける筈
あなたと約束だから
螢の舞う夜 あなたを惜しんで
川べりで想うでしょう


<読み>


かわべりにたつくずれそなほこら ほたるのかみ

かがやいて よるを わたるやぎょう
きらめいて しがん みちびくもの

あなたもきいと こよいわ
あおがおかをくだあて また
ほたるのひかりを たよりにここまで
ふたたびあえるのでしょお
ひがんのほたると しがんのほたると
まもるかわべりでまつわ

かわべりにたつこけむしたいわお ひがんのせき

たたずんで あのよ わけるしるべ
ひとのよと おかを へだてるもの

けれどもきいと こよいわ
あおがおかのほたるが また
ひとよだけかえり かわべりをまうよ
ふたたびあえるのでしょお
ひがんのほたると しがんのほたると
なつかしいひかりにあう

このよるがあけたら もお
ふたたびわあえないけれど
あなたをわすれず いきていけるはず
あなたとやくそくだから
ほたるのまうよる あなたをおしんで
かわべりでおもうでしょお

ライセンス

  • 非営利目的に限ります
  • 作者の氏名を表示して下さい

≪応募用≫碧ヶ丘<不採用>

インシンカイト様の素敵な曲に寄せて。
http://piapro.jp/content/tz7m887nk33alp7o

切ない雰囲気の曲から、いま夏ということもあり、お盆の、魂が帰ってくるイメージです。

「碧ヶ丘」はあの世みたいなもので、螢は魂です。
丘とこの世の間には、荘厳な岩が立っている。そのそばには川が流れていて、人々はお盆に帰ってきた魂をその川べりで迎える。
毎年魂がこの世に訪れるけど、特にその年死んだ人の魂は生前親しかった人と一夜を過ごして話すことができる。
そこで、その年恋人を喪った女の子が、彼を待って川べりに立って歌っている。
毎年繰り返される、何千年も続けられている、愛しい人との最後の別れ...
という感じの設定です。

閲覧数:167

投稿日:2010/07/24 23:16:57

文字数:698文字

カテゴリ:歌詞

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  • インシンカイト

    インシンカイト

    ご意見・ご感想

    初めまして、インシンカイトです。
    この度は歌詞にご応募頂きましてありがとうございます。

    テーマが日本的でいいですね。
    ここに語られている物語も面白い(といっていいかどうか)と思います。
    詞を読んでいると映像を見えてくるようなすごく雰囲気のある作品ですね。

    それではありがとうございました。
    失礼します。

    2010/07/25 23:26:18

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