塵となり崩れ行く大地の悲鳴 山河の乾き
家族のために身を玄くすり減らし地を耕せど力つきる、
鍬を支えに立ったまま事切れ、日が暮れてそして太陽が昇る
そうして精霊<われわれ>は生まれた。
この世への心残り、妻と子に生きる糧を残したいと。
そうして溢れ出る泉、広大な死の大地のなか、豊穣なる緑の一点。
それはわが妻のため、それはわが息子のため。
もう顔すらわからない愛する家族のために、
我らの願いがこの世に現出させた幻想郷。
この地を侵すものは誰も許さない。なんぴとも、なんぴとたりとも。
まだらの毒蛇のひと噛み、足元の地面の小崩れ。
そうして泉に手を出すすべてを防いできた。
昔、人間だったころ、持っていたものとよく似た鍬を持った青年を倒し、
青年のなきがらを弔うために訪れたしなびた老婆の手に蛇を送る。
この緑の土地は、わたしの妻と子のためのものだ。誰にも渡さない。
誰の立ち入りも許さない。妻と子が笑顔で訪れ、
私の生前の名を呼んでくれる刻まで。
わたしの名はなんといっただろう?わたしの妻は誰だっただろう?
子供はなんといっただろう?
でも、家族のためにこの地は誰にもわたさない。誰も立ち入らせない。
そんな私のもとにひょろりとした青年が訪れた。
息子の面影とは似ても似つかない。
いつものように蛇を送り鎌首をもたげたところでピタリ、ととまる。
なんだろう、この歌声は。
いつか聞いた懐かしい調べ。
暖炉の端、安楽椅子を揺らし、子供を膝の上であやした記憶
妻よ、わたしのための食事はいいから、どうか一口でも食べておくれ。
わたしがキツい仕事をするから?そんなことはない。きみの笑顔があれば耐えられる
息子よ、おかあさんを頼んだよ。
うなずく息子にわたしの鍬を持ち、たおれた青年の面影が重なる。
しなびた老婆の泣き顔に妻の美しい顔が重なる。
嗚呼、なんてことだ。悲劇だ。まさに地獄だ。絶望だ。
・・・妻よ息子よ、今からそちらへ行くよ。
青年の歌声の前で、金縛りにあっていた蛇たちへの束縛が緩む。
歌声は、小さなクレシェンドとともに唐突に止んだ。
空に捧ぐまじないの歌 精霊サイド視点の再考 『解呪(ディスペル)』
http://piapro.jp/content/q3yi6m5kwdwrnru9
祝いと呪いの織り成す日向葵さんワールド。お約束の第三の視点からのイメージができあがりました。
題名は『解呪(ディスペル)』
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エラ通信
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前回は、曲想とあわせたら全然イマジネーションがわかなくなって
主体客体の変化でお茶を濁しましたが、
それを排除して、頭をリセットしたらこういうイメージが浮かんできました。
このまま使うことはまったく期待してませんので、
前回の第一稿みたいに素材として使っていただければ光栄です。
2008/08/18 08:44:54