砂ばかりの土地と珪砂の丘
青い空から青い雫が落ちることなく

灼熱の陽ざしに 凍てつくような夜
その地に棲まうものはそれを砂漠という

緑の草木は あるはずもなく
水が湧いた跡もない
一つ影が現れる
陽で 揺れる 黒のシルエット

旅の前に男は言った
「不毛な砂漠にも咲く花はあるはずだ」と

ありえないと人が笑う中で 
男はひとりで砂漠へと行き 街に背を向ける

気狂いとみなが騒ぎ合う中
誰も彼も男には
施しなど与えずに
細いその影を見送った

鮮やかな色を可憐なる姿を
ガラスの砂の中 生える姿を
求める男の目にオアシスなどさえ映らず
吐き出される息の水は乾いた空気にとけるだけ

遠くに霞んだオアシスの跡
それはまるで蜃気楼
しかし 歩くそのたびに
はっきりと景色が見える

水の消えたオアシスの畔
男は倒れた
野薔薇が映ったその目は
石の薔薇を見違えた
しかし男は笑んで
満ち足りてか 動かなくなった

ライセンス

  • 非営利目的に限ります
  • この作品を改変しないで下さい

【歌詞応募作品】砂漠の華(仮)

さて、数か月ぶりに上げた歌詞応募作品。まあ、今回も採用されまい。売り込みの方がよほどやりやすい・・・・と思う。

さてと、こいつのモデルはですねサンドローズこと砂漠のバラです。歌詞というより詩の体裁である最初の投稿作品(テスト投稿なので歌詞扱いしていないけど)の砂漠のバラと同じです。

説明しますとこうです。

砂漠に溜まった水が干上がる→水に溶けていたミネラル分が飽和してくる
→結晶化してくる→なぜかは知らないけどバラっぽくなる
なのです。ミネラル分とは硫酸カルシウム(石膏のこと)や硫酸バリウム(レントゲンのバリウム)などが主です。

楽天とかで調べれば結構出てくるのではないでしょうか。

この物語ですけど、なんかぶつ切り感が否めないですよね。後は楽曲の力でカバーできると思うのだけど・・・・。

閲覧数:212

投稿日:2010/06/19 10:28:31

文字数:407文字

カテゴリ:歌詞

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  • 綾鳥海月

    綾鳥海月

    ご意見・ご感想

    この度は、歌詞のご応募ありがとうございました。

    サンドローズという実在の石は、とても興味深いモチーフだと思いました。
    曲先の作詞は苦手なのかなと、最初に読んで感じました。
    しっかりとした短文小説を読んでいるようで、歌詞としては使い難い印象です。
    無声映画のような完成度の高さが、逆に音としてのイメージを阻む気がします。あくまで私の印象ですが。
    情景と客観的な行動に焦点が当てられているようなので、
    人物の主観的な心情を表現する部分もあると、メリハリがついて良いのではないでしょうか。

    今回はご縁がありませんでしたが、これからも作詞活動がんばってください。
    ご応募、本当にありがとうございました。

    2010/07/02 23:16:11

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