僕がボロアパートの下で　拾ったのは
丸いモニターが付いた　携帯みたいな機械
ボタンがあるから　そっと押してみた　ノイズが生まれて光る画面
そこに映ったのは俯く誰か　この家の中にいるのかなぁ??

声を掛けてみたけれど　この画面越しじゃ　どうも繋がらないみたいだ
「ねぇ。返事をして。」

気になっちゃったから階段を駆け上がり　ノックを２回
「これは君なの??」
ドアの向こう君は　「捨てたはずなのにな」そう呟いた
「話を聞かせて??」

通販で騙されて買ったという
それは願いを叶えるらしいけど
(そりゃあないよ…)

どんなに話をしていても君は　僕に顔を見せてはくれない
もどかしくなって寂しくなるけど　それは君だって同じだよね



運命みたいに惹かれ　出逢いたいと願うから
余計君を知りたいと思ってしまうよ

今だけ夢中にさせて　きっと終わりが来るから
何度も同じ言葉を聞いてきたけれど

胡散臭い機械だって　偶然を装いながら
焦がれる君と僕のことを近づけてくれる

始まる時はもうすぐさ　その時が来るまでは
イリュージョンの中にいたい　リアルを忘れたい



そして夢は覚めるんだ　またここで終わり
だけど想い続けるよ　次はきっと君に逢える